「薬剤師国家試験は難しい」
「ちゃんと勉強していれば受かる」
こうした言葉を、あなたも何度も聞いてきたと思います。
しかし現実には、
6年間薬学部に在籍し、同じ講義を受け、同じ実習を終えた学生の中から、毎年一定数が不合格になる。
これが薬剤師国家試験です。
しかも不合格者の多くは、
- 全く勉強していなかった人
- やる気がなかった人
ではありません。
この記事では、
- なぜ真面目な学生でも国試に落ちるのか
- 受かる人と落ちる人は何が違うのか
- 今の自分はどちら側に近いのか
を、現役薬剤師の視点で、感情論を排して解説します。
目次
薬剤師国家試験は「思っているより落ちる試験」
薬剤師国家試験の合格率は、例年おおよそ 70%前後。
裏を返せば、毎年3割前後が不合格になります。
この3割には、
- 6年次の講義・定期試験を突破した
- 卒業試験をクリアした
- 模試も一通り受けてきた
学生が多数含まれています。
つまり国試は、
「最低限やっていれば自然に受かる試験」ではありません。
落ちる人と受かる人の違いは「才能」ではない
よくある誤解があります。
成績が悪いから落ちる
頭が良い人だけが受かる
これは事実ではありません。
現場で見てきた結論はシンプルです。
違いは、頭の良さではなく
試験に対する“構造理解”と“行動の選択”です。
落ちる人に共通する思考パターン
① 「まだ大丈夫」という根拠のない楽観
- 周りもまだ本気じゃない
- 模試は練習だから
- 本番まで時間がある
この「まだ大丈夫」は、
最後まで大丈夫だった例をほとんど見ません。
国家試験は、
直前に気合で何とかなる試験ではない
という現実を軽視しています。
薬剤師国家試験は6年間の集大成。
実はその過程ですでに差がついており、それが表面化するのが6年生です。
6年間で生まれた差はそう簡単に覆せるものではありません。
② 勉強量で安心し、理解度を確認しない
- ノートはきれい
- 講義は全部出ている
- 勉強時間も確保している
それでも落ちる人はいます。
理由は単純で、
「やった感」と「解ける」は別物だからです。
私の同級生にまさにこのタイプがいました。
ノートは非常にきれいにまとめられており、様々な色のペンを駆使して見栄えもよかったのですが、成績はいつも下位であり、結局卒業延期。
その後国家試験に2・3回挑戦しましたが、受かることなく薬剤師の道をあきらめたそうです。
国家試験に限った話ではないですが机に向かっている時間=勉強時間だと思っている人ほどこのような状態に陥りやすいと思います。
③ 模試・試験結果を直視しない
- 点数を見ない
- 順位や分布を把握していない
- 「今回は運が悪かった」で流す
模試は当たるかどうか以前に、
自分の立ち位置を知るための指標です。
これを直視できない限り、修正は起こりません。
成績の悪い人ほど自分の置かれている状況を把握することを拒みます。
周りと比べて自分の点数が劣っていると自覚するのが怖いというのは自然な感情ですが、ここから逃げているといつまでも勉強法の改善が図れません。
正しい状況把握とアプローチは模試や定期試験を通して確実に行いましょう。
受かる人がやっていることは意外と地味
一方、受かる人は、
- 派手な勉強法をしていない
- 常に机に張り付いているわけでもない
むしろ現実的で地味です。
これ!と決めた参考書を愚直に続けることと模試などで間違えたところをしっかりフォローすること、自分の弱みを把握して最低限底上げしておくことは国家試験突破への近道です。
① 自分の「危険度」を早めに把握している
- 今の点数で安全か
- どの科目が足を引っ張っているか
- このまま行った場合の結末
を、数字で判断しています。
② 完璧主義を捨て、合格点を取りに行く
国家試験は満点を取る試験ではありません。
- 捨てる判断
- 難問に時間を使わない判断
ができるかどうかが、合否を分けます。
③ 模試・過去問を「分析ツール」として使う
受かる人は、
- なぜ間違えたか
- 同じミスをしていないか
- 本番で再現できそうか
を冷静に分析します。
国試は「努力の量」ではなく「方向」で決まる
ここまでの話をまとめると、
- どれだけ勉強したか
- どれだけ真面目か
より重要なのは、
今の自分の立ち位置を正しく理解し、
合格に近づく行動を選び続けているか
です。
私自身も6年生の講義は出席していない科目も結構ありました。
6年生の講義は単位取得などに関わらないので、欠席しても卒業に影響がありません。
私は得意科目の講義には出ず、その時間に苦手科目を自習で補填するなどして弱点の補強をしていました。
自分はどちら側か?
薬剤師国家試験セルフチェック【点数連動・辛口版】
ここからは、
点数と行動の両面から「本番の安全度」を確認します。
使い方
- 国試直前1月の薬ゼミ統一模試の総得点を思い出す
- 該当する点数帯を確認
- 安全圏・ボーダーの人はYESが多いほど、合格の可能性が高くなります
- 危険圏以下の人はYESが多いほど合格から遠のきます
※基準は「本番で安全かどうか」です。私の学生生活の経験から主観的に定めたチェック項目ですので、絶対的なものではありません。
薬ゼミ統一模試【安全圏】
目安:225点以上
- 模試復習が2週間以内に終わっている
- 勉強計画を模試結果で修正している
- 生活リズムが崩れていない
- 「何となく大丈夫」と思っていない
👉 余程のことがなければほぼ合格は確実
薬ゼミ統一模試【ボーダー帯】
目安:200~224点
- 次に何をするか言語化できている
- 苦手科目が3科目以内
- 新しい教材に手を出していない
👉 平均前後であり、受験生のボリュームゾーン
平均点以上の人は今の勉強法を続ければ80~90%の確率で受かる。
平均点以下の人も苦手科目の底上げや得点源の強化など少し点の取り方を考えた勉強法を意識すれば十分合格圏内。
薬ゼミ統一模試【危険圏以下】
目安:200点未満
- 模試復習が未完
- 苦手科目が多い
- 勉強計画が場当たり的
👉 勉強量ではなく方向修正が必須
平均点から15点以上低い人はかなり危険。
食事・睡眠・排泄以外の時間をすべて勉強に注ぎ、模試の復習を必ず行う。
セルフチェック後に必ず読むべき記事
ここで止まらず、必ず次に進んでください。
▶ 薬ゼミ統一模試で何点なら
薬剤師国家試験に合格できるのか【辛口判定】
まとめ:現実を直視した人から、国試は動き出す
薬剤師国家試験は、
決して理不尽な試験ではありません。
しかし、
現実から目を逸らした人には、確実に厳しい試験です。
もし今、少しでも不安を感じたなら、
それは「手遅れ」ではありません。
修正できるタイミングにいるサインです。
他の記事で、
あなたの立ち位置を、もう一段具体的に確認してください。