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はじめに|「感覚」で安心している人ほど危ない
薬剤師国家試験を控えた6年生から、毎年同じ言葉を聞きます。
- 「ちゃんと勉強してるんですけど、不安で…」
- 「周りもできてなさそうだから大丈夫ですよね?」
- 「模試は悪くなかった気がするんです」
はっきり言います。
この手の“感覚ベースの安心”は、かなり危険です。
薬剤師国家試験は相対評価の試験です。
そして、その相対評価を最も正確に可視化できるのが
薬学ゼミナール統一模試です。
この記事では、
- 薬ゼミ統一模試で
何点なら合格圏なのか - どの点数帯が
「正直まずいライン」なのか - 点数を
どう見誤ると落ちるのか
を、数字ベースで辛口に解説します。
薬ゼミ統一模試は「最も信用できる物差し」
まず前提として。
薬ゼミ統一模試は
ほぼすべての薬学部6年生が受験します。
つまり、
- 母集団が大きい
- 偏りが少ない
- 全国順位・平均が安定している
という、試験としてはかなり優秀な条件が揃っています。
大学内の順位や卒試と違い、
- 「この大学は甘い/厳しい」
- 「今年は問題が簡単だった」
といったブレが小さい。
だからこそ、
「平均点より上か下か」には明確な意味があります
統一模試Ⅰ(9月)|150点未満は黄色信号
目安データ
- 全国平均:170〜180点前後
- 合格圏(上位約70%):145〜150点前後
辛口判定
150点未満
→ はっきり言って、基礎がかなり不安定です。
この時期は「まだ9月だから」と言い訳しがちですが、
この点数帯のまま推移すると後半で詰みやすい。
160点台
→ 平均未満〜ギリギリ。
勉強量は足りているが、理解が浅い可能性が高い。
170点以上
→ 全国平均レベル。
ここからの積み上げ次第で十分合格圏。
※重要なのは
「点数そのもの」より「平均との差」です。
点数の目安を書きましたが、この時期は全体の勉強習熟度も浅く、薬ゼミ模試の難易度によって平均点も大きく影響を受けます。
そのため、総合点よりも平均点との差を意識し、過度に不安がったり、自分を悲観することなく、自分の立ち位置、勉強進捗度合を判断しましょう。
統一模試Ⅱ(11月)|ここで差がはっきり出る
目安データ
- 全国平均:190〜205点前後
- 合格圏目安:185点前後
この時期になると、多くの受験生が本腰を入れます。
つまり、平均点が一気に上がります。
辛口判定
180点未満
→ 危険域。
全国平均から明確に遅れています。
苦手科目を放置している可能性が高い。
190点前後
→ 平均レベル。
方向性は大きく間違っていないが、まだ余裕はない。
200点以上
→ 合格圏候補。
大きな事故がなければ本番でも戦える位置。
この時期に
「統一Ⅰから点数がほぼ変わっていない人」は要注意です。
横ばい=相対的には後退です。
統一Ⅱは卒業研究が終わり、ほとんどの学生が国試勉強にすべての時間を投下し始めてから最初の試験と言えます。
実際この時点でも国家試験の合否は概ね決まっており、受かる人はこの時点ではっきりと分かります。(私の経験上)
私の大学でも、統一Ⅱで215点を超えている人は学年内でも上位10%にずっと君臨し続け、学年順位が変動することはほとんどありませんでした。
統一模試Ⅲ(1月)|ほぼ最終判定
目安データ
- 全国平均:200〜210点前後
- 合格圏目安:200点前後
ここまで来ると、
模試の点数と国試本番はかなり強く相関します。
辛口判定
190点未満
→ 正直、かなり厳しい。
ここから本番で230点前後まで伸ばすには
相当な戦略修正と集中が必要。
200点前後
→ ボーダーライン。
苦手を潰せば十分射程圏内。
210点以上
→ 安定圏。
大崩れしなければ合格の可能性は高い。
この時点で
「本番でなんとかなるはず」と思うのは、
根拠のない楽観です。
▶ 点数 × 行動で最終確認する
→ 薬剤師国家試験セルフチェック
点数は「絶対値」より「推移」を見ろ
非常に重要なポイントです。
薬ゼミ統一模試は、
- Ⅰ → Ⅱ → Ⅲ と、
全国平均が必ず上がります。
つまり、
点数が横ばい= 周囲に置いていかれている
ということです。
良い例
- 160 → 185 → 200
→ 正しく積み上げられている
悪い例
- 175 → 180 → 185
→ 勉強しているが、伸びが足りない
合格者は、必ず「右肩上がり」です。
統一Ⅱ→Ⅲでの伸びが鈍化している人は勉強法が間違っている(ずれている)可能性があります。
先生や成績の良い友人に相談してみることをおすすめします。
大学によっては国試対策で薬ゼミ講師が出張講義に来ていることもあると思うので、講師に直接相談するのもありですね。(大学なら無料で相談できますし)
薬ゼミ模試で平均未満の人がやりがちな罠
点数が伸びない人には、共通点があります。
- 苦手科目を「捨て科目」にしている
- 青本を周回することが目的化している
- 模試の復習が「正解を確認するだけ」
- 新しい教材に手を出し続ける
これらはすべて、
「勉強しているつもり」になりやすい行動です。
模試で問われているのは、
- 暗記量
ではなく - 再現性のある理解
です。
合格圏にいる人の共通点
一方で、模試で安定している人は、
- 苦手科目でも4〜6割は取る
- 得意科目で8割以上を安定させる
- 間違えた理由を言語化できる
- 点数を感情で評価しない
決して天才ではありません。
ただ、模試の結果から自分がとるべき行動をしっかりと考えて対策できる人です。
卒試・学内順位・青本進捗はどう扱うべきか
卒試や青本の進捗は、
模試点数を補足する材料でしかありません。
- 卒試が余裕
→ 模試でも平均以上なら安心材料 - 卒試ギリギリ
→ 模試点数と必ずセットで評価
模試より信頼できる指標はありません。
一般的に薬学部の卒試は国試よりも難易度が高いと言われますが、先輩から過去問が供給されていたりするので、案外受かってしまう人もいます。
大学教員の出題のクセなどの情報が出回ると対策ができるので、実力が伴わずとも突破できる可能性がありますので、卒試の結果に一喜一憂せず、模試の結果と向き合うことをおすすめします。
また、青本の周回回数を自慢する輩がいますが、これも頭に入っていなければ何の意味もないので、ほかの人より回数が少なくても焦る必要はありません。
大切なのは知識をしっかりと頭に入れられているかです。
まとめ|模試の点数から逃げなかった人が受かる
薬剤師国家試験に現役で合格する人は、
- 不安がない人
ではなく - 不安を数字で処理できる人です。
もしあなたが、
- 統一Ⅱで190点前後
- 統一Ⅲで210点前後
に到達しているなら、
過度に悲観する必要はありません。
逆に、
平均を明確に下回っているなら、
「大丈夫だと思いたい気持ち」は一度捨ててください。
国試は、
現実から目を逸らさなかった人だけが受かる試験です。
▶ ここから何を直せばいいかを知りたい人へ
→ 薬剤師国家試験に受かる人の特徴
▶ 学科面で詰まっている人はこちら
→ 薬剤師国家試験に落ちる人の特徴【学科面】