今回は現役薬剤師の私が普段感じるあるあるをいくつかご紹介します。完全にネタ回ですので薬剤師って普段どんなこと思ってるんだろうと少しでも興味を持っていただいた方は見ていただけると嬉しいです。基本私のことですが、当てはまる人も多いと思います。
目次
ネットでエゴサして凹みがち
薬剤師とネットで検索するとすぐにいらないとか税金の無駄とか出てきます。
一番衝撃を受けたのはネットのスレッドで薬剤師いるのかいらないのかの論争。
今でこそ何も思いませんが、新人の時は結構メンタルえぐられましたね。
目を覆いたくなるような罵詈雑言の数々。
だまって薬よこせとか、誰でもできるとか、楽なのに給料高いとかもう言いたい放題。
薬剤師になにかひどいことでもされたのかと思うくらい嫌われてるな~と。
1級袋詰め師とかギャグセンス高いコメントまで見られてこれには思わず笑いましたね。
ここまでアンチが多いとこの仕事してていいのかなと不安にもなりますが、日々勉強して人の役に立つために生活しているので、今ではすっかり慣れました。
病院で患者と接するときなどにはそういったことは全く感じませんし、感謝してくださる方も多いので、ネットの記事などは少数の人たちの意見なのかなと思うようにしています。
まあ薬局と病院では患者との距離感なども微妙に違ったりしますし、毎回全く同じ薬なのにあんまり話をしたくないと思う人が一定数いても不思議ではないでしょう。
また、病院薬剤師は医師・看護師の業務軽減や連携に関わることで、円滑に治療が行われるサポート的な位置づけもあるかと思いますので、あまりネットのアンチコメントを気にせず業務に取り組もうと思います。
病気と関係ない話が長い患者と話してるとき別のこと考えがち
これは薬局・病院に共通する内容かと思いますが、薬剤師は基本的に自分たちが得たい情報を端的に聴取していくことが多いです。
なぜなら、ほかの業務のこともある程度は気にしながら患者に接していくからです。
目の前の患者に集中しろよって感じかと思いますが、話の途中に先生からPHSに電話がかかってくることとかもありますし、次にこれをやって何時にはメーカーのアポが入ってるからといろいろ考えなければなりません。
なので、こんなことは言いたくないですが、孫の話とかされると「こっちの聞きたい情報に軌道修正するのしんどいな」とか思ってしまします。(笑)
私はあなたのことを聞きに伺っているので、関係ない話で30分とか拘束されると詰みます。
だんだん長引いてくると、後の業務のことを考えてしまって相槌も雑になりがち。
1日の動きが時間で区切られており、それまでにこの病棟の患者対応して、この時間からは薬剤部の中央業務のように割り振りがあるので、できればご自身の情報を教えていただければと思います。
市販薬は意外と優秀だなと思いがち
普段、要処方の医療用医薬品を扱っていますので、体調不良があれば症状にあったものを先生にこちらから言って出してもらうスタンスなのですが、それも面倒な時にたま~にドラッグストアなんかに行くと、市販の薬結構よさげな成分は行ってるな~と感心します。
特に消化器官系ですかね。胃痛・胃もたれ・下痢・便秘などは本当にバリエーションも豊富で、この辺をうまく使いこなすことができればクリニックとかかからなくていいな~とか思ったりします。
目薬なんかもいいですね。特に疲れ目用はむしろ市販薬の方がいいまであります。
まあ疲れ目自体は命に関わるものではないので、医療保険でカバーするものではないという考え方のもと、疲れ目用の処方用医薬品が少ないことが理由でしょう。
市販薬の目薬は目の栄養、癒しになるような成分がふんだんに盛り込まれています。
選ぶ場合は1000円以上のものをおすすめします。
500円くらいの安いものだと含有している成分が少なかったり、濃度が薄かったりで気休めにしかならないものも多いです。本当に目を潤すくらいの効果しかないものも疲れ目用として格安で売られているので、本当に目が疲れているのならそこはケチらず、高いものを購入しましょう。
市販薬を購入する場合、特に持病がある方は必ず薬剤師に相談してから購入しましょう。
医師・看護師にビビりがち
これは病院薬剤師限定になります。
病院での診療の主役はやはり医師・看護師です。
専門用語でメディカル、コ・メディカルと分けられ、メディカル=医師(Dr)でコ・メディカル=医師以外の医療従事者です。
ですが、現場では看護師もメディカルに含まれているというかコ・メディカルには該当していないというのが現状です。
やっぱりコ・メディカルって脇役みたいなイメージがありますし、それが悪いことだとは思いませんが看護師的にはあまりいい気はしないのかもしれませんね。(笑)
まあ普通に看護師さんは病院にとって最も重要な職種と言っても過言ではないので、医師、看護師、その他のように3つに区分するのが本来の分け方なのかなと思ったりします。
前置きが長くなりましたが、病院の運営において力を持っているのは医師・看護師です。この両者にはやはり萎縮してしまう場面もあります。
薬の専門家からみたらこうした方がいいと思ったとしても、現場で実際にそうすると手間が増えたり、患者に説明する時間もないとなると看護師的にも今やるべきなのはそこじゃないと思ってしまうこともあると思います。医師も同様です。オペ中にだれだれの薬のことで・・・とか言われたら今話しかけるな!って思いますよね?
実際に患者に処置しているのはあくまでも医師・看護師ですので、私たちは両者の業務をある程度推測しつつ、忙しくなさそうなタイミングを狙って様々な助言や提案をしてます。
もちろん、医師・看護師を尊敬していますので、両者の業務を尊重しつつ、自分たちのやるべきこともきっちりこなす必要があるので、電話確認などするときはややびくびくしがちです。(笑)
薬を飲むのが好きな人と嫌いな人に分かれがち
薬剤師というとみんな薬が好きなのかなと思われたりするかもしれません。
ですが、薬剤師でも二極化しています。
作用を理解しているからこそ自分の症状を改善するために飲みたいと思うパターンと、副作用(リスク)を理解しているからこそこの程度の症状を緩和するためにリスクをとるのは嫌だから飲まないというパターンがあります。
医師もそんな傾向がある気がします。
ちなみに私は前者で薬を飲むのは好きです。
自分で体験して、症状が緩和すればいいですし、軽めのべたな副作用なども実体験として得られると記憶に残るし、患者に説明するときにも経験を交えて説明できるので。味が不味い薬なんかも飲む前に注意点として伝えられるのでいろいろな薬を試してみるのが好きですね。
薬学トークで盛り上がりがち
薬剤師は薬のプロフェッショナルです、それはすなわち薬のオタクということです。
新しい薬が出た時にそれについての情報を収集してその薬と入れ替わって使われなくなる薬を推測したり、薬価(値段)をやたらと気にしたり、聞いたことがない作用機序(メカニズム)だと感心したりと興味ある分野が違うので、それぞれその分野について詳しかったりで人それぞれこの薬の重要な部分はここだ!と違うこともあります。
もちろん共通の重要な部分は本当に重要な部分ですけどね。
また、学生時代の研究の話や得意、苦手だった科目、現場ではほとんど使われていないけど教科書的には重要な薬の話など「そんなんあったな~!」と記憶をたどって思い出に浸ったりもします。変態ですね。
薬の値段にビビるがすぐに慣れがち
こちらも特に病院の話ですが、一部薬局も当てはまると思います。
今は医療の高度化にって非常に高価な薬が生まれています。
1バイアル(瓶)で50~100万円なんて薬もざらです。
院内で新規採用(使用できる環境が整うこと)となり、新たに在庫するにあたって、管理上の注意点などが共有されるのですが、あまりにも高価だとみんなざわつきます。
落として割ったらどうしよう。100万円の瓶とか持ちたくないですよね?
普通は外箱に守られているので落としてもそうそう割れませんが、生理食塩水などと混和するときは箱から出して少し移動しなければなりません。
忙しく動いている中で、そんな爆弾のような薬を運ぶのは生きた心地がしませんよね?
ですが、だんだんと慣れてきます。
ルーチンでその薬を取り扱っていると「はいはい、あの高いやつね~」くらいのノリで扱うようになります。まあいつまでもビビッてたら仕事にならないので当然なんですけど。
もちろん最新の注意を払って扱いますよ?
落として割ったら、全額病院の損失になるので(笑)
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は完全にネタ回ということで、私が職場で経験したことを交えてお伝えしてきました。
普段、薬剤師がこんなこと思っているんだなとリアリティを感じてくれたらうれしいです。
次回は真面目な内容にしますので、何卒宜しくお願い致します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。