資産運用

投資はギャンブルではない理由

今回は投資=ギャンブルだと思っている人へ向けて、投資はギャンブルではない理由を解説し、私が実際にしている投資手法も交えてお伝えします。この記事を読むことで、投資って危ないんじゃないかと思っている人が投資を始めるきっかけになればと思います。




投資とは

投資と聞くと、ギャンブルとか危ないもの、詐欺とかでよくニュースになってるやつと思う人も多いでしょう。

少し古いですが、芸人のK本さんが仮想通貨投資詐欺にあい、K本さんに出資していた芸人仲間ももろとも被害にあったなんてニュースがありましたね。

こういうニュースがあるから投資に対するイメージが悪くなるんですよね。

確かに、投資はお金が絡んできますから、それを食い物にして稼いでいる悪い人が一定数いるのも事実だと思います。ですが、投資は本来危ないものではなく、経済を回す上でも重要なお金の使い方になります。

日常生活においては、利子や配当を得る目的で社債や株式などを購入したり、土地などの不動産を購入して利益を得ること

金融広報中央委員会では上記のように定義されています。

この文言だけ見ると全く危ない感じはしないですよね?僕だけでしょうか?

利子についてはローンとは奨学金とかのところで出てくるワードかと思いますのである程度知っている方も多いと思います。

配当については投資をしていない人にはなじみがないワードかもしれませんね。

配当とは、株式投資などをしている場合、保有している投資先が年に2回(米国株なら4回)投資してくれてありがとうと保有者に利益の一部を還元することを言います。

保有株数に応じてその金額が変わり、大株主と呼ばれる多額の投資をしている人にはそれに応じた多額の配当金が支払われます。

企業は、会社のために利益を出そうと努力しますが、一部は株主のために働いているとも言えますね。

不動産投資も比較的メジャーかもしれませんが、ある程度まとまった資金が無いと手が出せなかったりと庶民にはハードルがやや高いです。リターンは高めですが、リスクも高めといった投資です。

他にも為替取引を利用したFXや仮想通貨の値上がり益を狙う仮想通貨投資、金や原油、小麦などの価値のあるものにお金を出して、それらの需要が上がった時に売るという投資もあります。

ソーシャルレンディングといったお金を貸したい人と借りたい企業をマッチングさせて利子で稼ぐサービスもあります。本当にたくさんあるので、どれが自分に合っているかはやってみないとわからないです。

ですが、投資をしようとしている人たちはみな同じリスクを取ることができるわけではありません。

また、投資の世界では、ハイリスクハイリターンは必ずしも成り立たないケースもよくあるため、一攫千金を狙って安易にハイリスク投資を始めるとそれはただのギャンブルになってしまいます。これが投資が危ないと言われる所以でしょう。

しかし、投資は王道手法で地道にコツコツ(数十年単位)と続ければかなり高い確率でほどほどに儲けることができます。ポイントは地道にコツコツと大金ゲットを目指さないことです。

どういった手法なのかは後の項で述べていきます。

投資とインフレの関係

皆さんはインフレという言葉をご存じでしょうか?

高校の現代社会でそんな言葉があったな~程度ですかね?

インフレとはインフレーションの略で、私たちが普段買っている日用品やサービスの値段(物価)が上がることをいいます。

最近の物価高で我々庶民は苦しんでいますよね?

一般的にインフレはいいものと悪いものに分けれらます。

いいインフレとは、物価が上がり、企業の利益が上がることで、社員の給料も上がる→これにより消費が促進し、経済が活性化する場合です。

いわゆる景気がいい状態ですね。

まあこれも行き過ぎるとバブルの時のようにハイパーインフレとなり、弾けた後に地獄のような状態になるため、こうならないように日本銀行(日銀)は経済面のコントロールをしています。

逆に悪いインフレとは、物価が上がるが仕入れ価格や原材料費が上がることによって利益を人件費つまり社員の給料に充てることが出来ず、家計の負担だけが上がってしまう場合です。

まさに今の日本で、この状態をスタグフレーションといいます。ここテストに出ます。

スタグフレーションはまさに絶望。

私たちが今体験していますので、身をもって実感していると思います。

自分の給料が年単位で数%しか上がらない(もしくは全く上がらない)のに物価はどんどん上昇している。

こんな状態では貯金の貯の字も見えてきませんよね。

こうなると人々の消費行動は消極的になり、企業の売り上げもさらに減少、景気も後退していくという負のスパイラルに陥ります。

ここまで聞くと、この状態になったらこの世の終わりみたいに思えますよね?

ですが、景気というのは循環しており、好景気と不景気は定期的に訪れます。

これも現代社会で出てきたかと思いますが、景気循環には「好景気」「後退」「不景気」「回復」の4つの期があります。キチンの波とかクズネッツの波とかありましたよね?

まあ細かいことはいいんですけど、要するに不景気というのはいつかは終わります

教科書に出てきた世界恐慌も実際終わったから今があるんですよね?

なので、不景気の時に破産とかしなければきっと好景気に回復していきます。

話が逸れましたが、インフレとはつまりはお金の価値が目減りしていることを意味しています。

例えば、今まで卵1パック100円と交換できていたのが、今は300円としか交換できなくなっているということ。交換に要するお金が3倍必要になったということです。

生きるために必要だから3倍になろうが買うしかないというものもあるかもしれませんが、それをずっと続けていたらお金がどんどん無くなってしまいます。

ここで重要になってくるのが投資です。

投資はお金を通貨以外のものに変えておくことでそのものの価値が上がった時に交換することで利益を出します。わかりやすい例を挙げると原油とかでしょうか。

例えば、インフレが起こる前に100Lのガソリンを10万円で仕入れて使わないでおいたとします。

その後インフレが起こり、様々な物の値段が上がっていき、ガソリンの値段が1.5倍になりました。ガソリン100Lの値段は15万円になり、それを欲しい人に売れば5万円の利益を得ることができますよね?

これはさまざまなもので行うことができます。最もメジャーなのは株式投資でしょう。

企業の株を安いときに買って、企業の業績が上がり、配当金を沢山出すようになったとします。そしたらその企業の株を欲しいという人が増えるので株価は上がります。

安いときに株を持っていれば、高値でも欲しいという人に売ることができますよね?

これは株価の値上がり益(キャピタルゲイン)を狙った株式投資です。一般的にインフレが起こると株価も上昇します。(企業の経営がうまくいっていれば・・・)

株式投資には配当金(インカムゲイン)のみを狙った投資もあります。

上述しましたが、多くの企業は株主に対して配当金を支払います(無配当の企業もありますが)。

これは株価に関わらず支払われます。

業績が大幅に悪化などしない限り、企業は頑張って利益を出し、配当金を出しますので、株主は不労所得を得ることになります。

株価が下がるリスクを背負っているので全くもって安全というわけではありませんが、所有しているだけでお金がもらえるのはうれしいですよね?

インフレで物価が上がっても、持っている株の値段が上がり、さらには配当金も入ってくれば、給料が増えなくても実質お金は減っていません。

これがインフレと投資の関係です。

つまり、インフレの時に投資をしていないと、物価が上がっただけで自分に入ってくるお金(昇給など)よりも生活に掛かるお金の方が大きくなってしまうので相対的に貧しくなりますが、投資をしている場合、インフレで上昇した分を通貨以外の部分で補っているので相対的に変化がありません(むしろ増えている場合も)。

インフレ時に通貨のみを所有していることはお金の価値が下がっていることに気づいていないということ。

頑張って貯めた100万円もインフレによって価値が90万円とかに下がったら悲しくないですか?

仮に100万円のうち50万円を何か投資商品に変えていたとしたら、投資商品の価値は変わらないかやや上昇し、残りの50万円は10%価値が下がると45万円の価値になり、実質価値が下がったのは5万円です。

通貨だけで持っていた時より5万円も値下がりから守ることができています。

このように、すべての資産を通貨で保有することはインフレリスクをもろに受けるということです。

みんなが物価高でひいひい言ってる中、投資しているからそこまで辛くないし、最悪上がった投資商品を売却すればそのお金で補填できるんで~くらいの余裕が生まれます。

配当金で補填してもいいですね。

資産を全額投資するのはいけませんが、資産の一部を投資に回すことはインフレ局面において大きな心の余裕になるでしょう。

庶民がやるべき投資、金持ちがやる投資

では庶民がやるべき投資とはなんでしょうか?

それは株式と債券の投資だと思います。

債券とは、企業が一般の人から資金を調達したい(お金を借りたい)時に発行するものです。

株と違うところは元本が保証されているところと元本の返還期限が設けられているところです。

元本とは債券を買うときに掛かる費用のことで、例えば1つ100万円の債券を10年後返還という条件で買った場合、10年後にちゃんと100万円返ってくるということ。

株の場合は、株価が暴落などしようものならその値下がりの損失がダイレクトに自分に降りかかってきます。

株と債券の違いを簡単にまとめると以下の通り

株:配当金は債券より高い(年平均3%程度) 価格変動が大きい 元本は保証されない

債券:配当金ではなく利子(年率0.05%程度) 価格変動が小さい 元本は保証される

債券は途中で売却して換金することができ、その場合途中で利益をだすことも損失を被ることもあり得ます。なので、元本保証はあくまでも途中売却をしなかった場合です。

値上がり益で大きく稼ぎたい人は価格変動が大きい株式投資価格変動が小さく、利子で少額でも安定して稼ぎたい人は債券投資といったところでしょうか。

もちろん両者を組み合わせたハイブリッドタイプもいいでしょう。

債券価格というのは景気が悪くなったときに上がる傾向にあります。これは、景気が悪く、株価が値下がりしている中で安定して利子を得られる債券が魅力的に見えるというのも要因の一つでしょう。

株式と債券を両方持っていれば、理論上好景気も不景気も対応できるということです。

なにそれ最強じゃん!と思う方。そうなんです。最強なんです。

ですが、大きく利益を出したい人にとってが債券投資はあまり魅力的ではありません。

リスクを取って株式で利益を出したい人は株式投資一本でもいいですし、そんなに利益要らないから不景気の時に助けてくれる心の支えが欲しいという人は債券一本でもいいと思います。

こればっかりはその人の今後の人生プランや掛かるお金、取れるリスクによるものになりますので、どんな手法にしようかはじっくり考えた方がいいでしょう。

金持ちがやる投資はおまけ程度に書いておきますが、代表的なのはやはり不動産投資です。

マンションやアパート経営、コインパーキングや月極駐車場などですね。

リセールバリューの高い商品を買って、値段が上がった時に売るという投資もあります。

例えばフェラーリを4000万円で購入してガレージに放置。もっと高い値段で買いたい金持ちが現れた時に6000万円で売れば2000万円の利益が出せます。(いろいろ諸経費はありますが)。

不動産投資は一般的にハイリスクハイリターンです。

新築アパートでも1棟1億以上とかなので、融資を受けて購入し、住んでくれる人が安定していれば家賃収入を得ることができますし、安定して家賃収入が得られているアパートを欲しいと言って買おうとする金持ちに売却することもできます。

ですが、これらは庶民には少し世界が違う話かなと思います。

しかも、中古でも優良物件というのは金持ち同士で取引されていて庶民のところには回ってきません

なので、不動産投資は資産が1億とか超えて、安定してからの方がいいと私は思います。

ちなみに、持ち家やマンション購入も一応不動産投資になりますが、持ち家の場合、価値が残るのが土地のみなので、駅近とか周りに商業施設があって便利なところなど地価が下がりにくくむしろ上がるかもみたいなところであれば不動産投資としての意味合いもあるでしょう。

私の投資手法

ここまで長々とお話ししてきましたが、お前はどんな投資してんだよって話ですよね?

私は米国個別株式、全世界インデックス投資、SP500連動インデックス投資、仮想通貨投資(結果的に)、金鉱株ETF(金)、現金預金(一部ドル)です。

それぞれの保有割合についてはまた別の機会にお話ししようと思います。

インデックス投資とは、簡単に言うと株の詰め合わせパックのことです。

個別株というのは、当たれば大きく利益がでますが、それと同じくらい暴落によって損失が出る可能性もあります。

なので、1つに全集中してしまうと、その企業が何かやらかしたり、商品の需要が下がってみんなが買わなくなったりすると急激に下落することがあります。

これまで好調だから買ったのに・・・とか、これからこの企業は伸びると思って買ったのに・・・みたいなことが起こるわけです。

これを避ける上で株の詰め合わせパックというのはとても都合がいいわけです。

詰め合わせパックというのは投資信託という商品として売られており、沢山の優良企業の株を少しずつ購入して作られています。これにより幅広く分散できるというわけです。

投資の格言として、「卵を同じかごの中に入れるな」というものがあります。

万が一1つのかごを落として割ってしまっても、ほかのかごにも入れておけばそちらでリカバリーができますよね?

優良かどうかの判断は投資のプロであるファンドマネージャーという人が行っており、私たちが銘柄の分析などをする必要はなく、随時そのラインナップは入れ替えられています。

成績が悪い銘柄は取り除かれ、将来有望な銘柄が代わりに入ってきます。

世界経済は平均すると毎年数%(年利数%)ずつ上昇していますから、詰め合わせパックにすることで市場の平均に近い成績を出すことができます。

例えば、過去から現在に至るまで年平均4%で成長してきている投資信託を100万円分購入した場合、1年の利益は4万円です。

増えた時点で売却した場合は税金がかかるので、実際の手取りは減りますが、それでも確実に増えています。

ただし、注意したいのは、あくまでも年平均ということです。

景気には波があるといったように、毎年確実に4%上昇するわけではありません。

オイルショックやバブル崩壊(直近だとコロナショック)のような大幅に下落する年も合わせて4%という意味ですので、1年2年で一喜一憂するのではなく、数十年単位で見た場合ということになります。

なので、今100万円分購入した場合、株価暴落などなんやかんやあっても20年後にはほぼ間違いなく約220万円になっているということですね。すごくないですか?

100万円を銀行で20年保管しても220万円にはならないですよね?これが投資のすごいところです。

考え方はこうです。

100万円が1年後には4万円増えて104万円になり、そのまた1年後には約8万円増えて108万円・・・以下ループ

このように投資の利益というのは雪だるま式に増えていき、時間をかければかけるほど膨らんでいきます。これを複利といいます。ここテストに出ます。

複利は人類最大の発明」と天才物理学者のアインシュタイン先生もおっしゃっています。

つまり、少額でも長く続ければ利益を出すことができ、もちろん投資額を増やしていけば利益も増えていきます。

始める時の額が1000万円なら20年放置で約2200万円です。やばくないですか?

頑張って1000万円ためて、投資信託を1000万円分購入して放置すれば20年後に1000万円以上の利益を出してくれます。これがお金に働いてもらうということです。

最初から大きな額を用意できなくても、日々の貯金などで投資資金を捻出し、投資額を増やしていくことでも利益を増やすことはできます。

投資信託はさまざま商品があり、アメリカ全体の優良株の詰め合わせパックであるVTIや経済指数であるS&P500(アメリカ上位500社の株価平均値)に連動するものなど本当に多くの種類がありますので、その商品がどんな銘柄で構成されているのかくらいは見ておいた方が良いと思います。

そして、現金預金については一部外貨(ドル)を所有しています。

昨今騒がれる円安ドル高などもあり、日本円の価値自体も下がる可能性があります。

諸外国が日本円の使い道ないしいらねーわと手放してしまうと、日本円の価値は暴落し、今までは1ドル120円、1ユーロ130円程度で交換できたものが150円、200円と必要になる時代が来るかもしれません。

そうなると日本円だけを持っていることもリスクになります。

なので、現金の一部を外貨(ドルやユーロなど)に変えてくことで、リスクヘッジすることができます。

最悪日本円が激安になっても、持っていたドルやユーロを円に変換すれば沢山の円に換えられるでしょう。

個別株はリスク高いとか言ってたくせにお前はやってんのかよと思われるかもしれませんが、先に述べたように、人によって取れるリスクは変わってきます。

私の場合、まだ子供もいませんので、債券で安定を狙うよりも今はリスクを取って個別株でリターンを狙う方が合理的だと考えているため個別株もやっているといった感じです。

私が買っている個別株は超有名な老舗企業のもので、大幅な株価上昇などはそもそも狙っておらず、配当金目当てで投資しています。

コカ・コーラやマクドナルドなど誰もが知っている企業で、これから爆発的に伸びるような企業ではないですよね?

配当金を狙うだけなら、むしろこういったド安定企業の方がリスクも低く、安定して配当金を出してくれます。

仮想通貨は別記事でも書きましたが、基本的にやらない方が良いと考えています。

この仮想通貨は大幅に値段が下がって損失を確定せずに放置している分です。

今後少しでも上がったらいいなという淡い期待を込めて放置している感じです。別にこの仮想通貨を売り払わなくても生活は成り立つので、まだ見限らず放置して値段が戻るのを待っています。

金は価格変動は大きくないですが、不況に強く、常に一定の需要がある金属であるため、資産の一部を金に換えています。と言っても、金の延べ棒とか固体を持っているわけではなく、金価格に連動する金鉱株銘柄の詰め合わせパックである金鉱株ETFというものを買うことで疑似的に金に投資しているということになります。

ここまで読んで、私の投資手法がギャンブルだと思うでしょうか?

確かに、株式投資でも信用取引と言って、レバレッジ(元金を何倍にも膨らませて取引を行うこと)をかけて行う場合はギャンブルになりえます。

FXも同様です。

それらの手法は自分のお金を担保に一時的に借金をして運用額を多くし、大きな利益を狙うものです。

それはつまり、損失も大きくなるということです。

うまく使えば大きな利益を上げられますが、本来投資は余剰資金を使ってやるものですので、ギャンブル要素が強くなってしまうというわけです。

大きな損失を出した場合、借金を背負うこともあります。

ですが、お金を増やすためにある程度リスクを取ることは今後生きていく上で非常に重要です。

何もしなくてもインフレリスクやら病気リスクやらさまざまなリスクがあるのですから、投資による一時的な資産の目減りのリスクくらい屁でもないでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は投資はギャンブルではない理由について盛りだくさんで述べてきました。

投資=ギャンブルというマインドを少しでも取り除けたのならこの記事を書いた意味があったと思います。

コツコツと堅実に、欲張らず資産形成をしていく。これをずっと続けることで、絶対ではありませんが、かなり高い確率で将来お金の不安から逃れることができると思います。

私と一緒に頑張っていきましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。




ABOUT ME
hiropon
初めまして。ヒロポンです。 私は大学病院で薬剤師をしています。 医療や健康についての情報発信をしたいと思いブログを始めました。 定期的に皆さんの健康に寄与する記事を更新しますので、よろしくお願いします。