今回は、世間で少し変わった人のように思われているミニマリストの人の思考や考え方について触れていきます。節約をしていくうちにいろいろな節約術を学んだり、自分で思いついたりするのですが、その中でミニマリストの思考は節約だけでなく心地よく生きていく上で参考になると思えたので紹介してきます。
ミニマリズムとは
ミニマリストの前にミニマリズムについて学んでおきます。(言葉からわかりそうなものですが・・・)
ミニマリズムとは「必要なものを最小限までそぎ落とす」という考え方であり、1960年代にアメリカで盛んになった創作理論であり、美術、デザイン、音楽などの芸術にその思想が取り入れられたのが始まりのようです。
日本でもシンプルイズベストというのが流行りましたが正にその考え方であり、必要最小限の装飾、工程、完成形などとにかく無駄を省いたものが美しいというものです。
ここから派生して必要最小限のもので暮らすミニマリストが誕生しました。
ミニマリストはミニマリズムを日常生活に取り入れたライフスタイルのことであり、物にあふれた現代だからこそ生まれた生活様式だと思います。
ちなみに、ミニマリストの反対の言葉としてマキシマリストというものがあり、これは言葉の通り、多くのものを所有している人のことを指す言葉です。
マキシマリストはたくさんの好きなものに囲まれて生きることに喜びを感じているため、多くのものを所有していると考えられます。
日本におけるミニマリストの考え方は2010年頃から徐々に普及し始め、2015年くらいからその熱は増していったとされています。
最近はわかりませんが、数年前にテレビでも取り上げられているのを見た記憶がありますし、YouTubeやSNSなどでもミニマリストとして情報発信をしている人はそれなりにいますよね。
ただ、メディアで取り上げられていたミニマリストの姿と言うのは、何もない真っ白の部屋に座っている男性だったり、めちゃ狭い物件に極わずかな物だけで住んで収入もウーバーで最低限稼いで生活する人みたいな少し世間とずれた変わった生き方みたいな紹介のされ方だったと記憶しています。
まあメディア特有のバズ狙いの少し誇張したものだと思いますが、そんな少し変わった人と取り上げながらも、その考え方や生き様についてはしっかりと説明していた印象があります。
ミニマリストは合理的
先に行っておきますが、私はミニマリストではありません。
現在も多くのものに囲まれて生活しています。
ですが、節約について本を読んだり、情報収集していく中で、ミニマリスト思考について学ぶ機会がありました。
メディアで紹介されていたようなミニマリストはかなり極まった人であり、万人受けする生き方ではないのは確かなようですが、それでも物にあふれた現代において、あえて少ないもので生活するというのはある種哲学チックと言いますか、世の中と自分の感覚のずれを自分の意志で分離し、みんなと同じ~みたいな現代社会を否定しているようでどこかかっこいいなと感じました。(言葉足らずですみません)
資本主義やマーケティング、行動経済学などを学ぶと、我々一般人がいかにして搾取されているのか、行動をコントロールされているのか、物を買い、消費を促され、お金を使わせてさらに働かせるかなど闇の部分が見えてきます
それに気づかず一生を終えられたのならそれは幸せなことなのかもしれません。
ですが、自分で選んだように思いこんでいても、実は選ばされていたり、欲しいと思わなかったものを欲しいと思わされて買わされたりと世の中は想像以上に混沌としています。
ミニマリストはそんな「大量生産」「大量消費」「過剰労働」な現代社会の仕組みに逆行する生き様と言えます。
さっきからお前は何を言っているんだ?と思った方はブラウザバックした方が良いかもしれません。
世の中知らない方が良いこともありますからね。
私が思うに、ミニマリストは現代の社会システムを否定し、自分のやりたいこと、やるべきことにリソースを注ぐ生き方だと思います。
これは極めて合理的な生き方です。
私は今でこそ合理的に生きたいと考えている人間ですが、このような考え方になったのは4年前くらいからです。
社会人になって数年は本当に生産性のない毎日を過ごしていました。
朝死んだように起きて職場に行き、へとへとになって帰ってきて飯食って寝る。
休日はゲームしたりアニメ見たりしてダラダラと過ごし、スキルアップのための勉強なんてこれっぽっちもしていませんでした。
数年前に、仲のいい医師にユーチューバーのマコなり社長を紹介されて見てみたのが私が変わったきっかけです。
あまり深堀はしませんが、マコなり社長は生産性・合理性の鬼であり、彼の思考に強い影響を受けて私の日常生活もガラッと変わりました。
そんな彼もミニマリストの要素を取り入れた生活をしていました。
「無駄にものが多いと脳の判断能力を消耗する」という彼の言葉を聞いて、よくよく考えてみたら確かに部屋が散らかってたりするとなんか気分が良くないというかなんかストレスだな~とか思い当たる節がありました。
私は片付けが苦手な部類の人間なので、物が多いとそれらをきれいに収納する術がないため、減らすしかないという結論に至りました。
合理的に生きるための手段の一つとして、物を減らすことで脳の判断能力の消耗を軽減することができるだけでなく、片付ける時間、取り出してくる時間、買うまでに悩む時間など買ってから維持するまで掛かってくる時間を大幅に節約できることに気が付きました。
ミニマリストの方はこれを突き詰めた先にいるのだと私は思っています。
節約とミニマリスト
前項であらかた言いたいことは言ったので、察しの良い方はこれから何を言い出すのか見当がつくと思いますが、もう少しお付き合いください。
節約とミニマリストが密接に関係していることは何となく想像がつきますよね。
節約とは無駄なものを買わずにお金を残す行為であり、やや我慢も必要となりますが、やっていることはミニマリストの人と似ています。
無駄な物の定義は曖昧であり、個人の価値観によってそのものが無駄なのか有用なのかは決まりますから一概には言えませんが、一般的な認識としては買ったけどすぐに使わなくなったもの、買ったけどダメにしてしまった食材などが分かりやすいですね。
同調圧力で買わされた物や行きたくない職場の飲み会なども無駄と考えられます。
我々人間はなぜか不合理な選択をしてしまう生き物であり、日常的にそれを繰り返しています。
ただ、不合理な選択の多くは自分の意思とは関係なく選ばされているケースが多いです。
先にも述べましたが、広告や宣伝によって無意識的に情報を刷り込まれ、それにより最初から選択肢が狭められていたり、本来自分には不必要だったものが必要だと思わされたりするわけですね。
節約とは言わばこういう敵(マーケティング戦略)との闘いであり、いかにして物欲を刺激されないか、自分にとって必要か不要か、役に立つか、立たないかを合理的に判断する行為だと考えます。
私は無駄遣いそのものを否定しているわけではありません。
無駄遣いの中に浪費も含まれるケースが多いですが、私はそこも分けて考えています。
消費と浪費と無駄遣いを分けて考えるべきだということです。
浪費=贅沢品であり、生きていく上で絶対必要じゃないけど、生活の質(QOL)を上げてくれるものと割り切り、自分で制御できていれば、適度な浪費は幸福度の増加に寄与しますから多少は取り入れるべきです。
ただ、無駄遣いはQOLに影響せず、言葉通りお金を無駄にしているので徹底的に除去していくべき存在です。
ミニマリストの思考はここで言う無駄遣いをそぎ落とす点において非常に有益です。
ミニマリストは自分に必要な物、好きな物をよく考えて、必要最小限手にすることで幸福度を高めていますから、これは非常に理にかなっています。
ミニマリストは時間の節約にも注力しています。
無駄を省くことで生きる上で必要なコスト(お金)が減る→稼ぐ必要があるお金が減る→労働時間が減る→自由時間が増えて幸福度が増す
私はこの一連の流れこそミニマリストの真骨頂だと思っています。
私たち労働者は必要以上に物を買わされ、その結果必要以上に働かされています。
そのせいで精神を病んでしまったり、家族や友人と過ごす時間が減ったり、過労死したりとQOL低下につながっています。
あらゆる無駄を省くことができればその分労働をしなくてよくなりますから、結果的にQOLは上がります。
「働くことが社会的動物である我々の生きる意味だ」
「働かない=QOLが上がるは暴論すぎる」
という意見も散見されますが、何事もバランスだと思うんです。
少なくとも現代人は働きすぎであり余裕がありません。
働きすぎてるのに金が無いから子供も作れない。(時間もないし)
でもこの社会を作ったのは資本主義を牛耳っている上級国民の方々ですから、いずれにしてもこの状態では国家の維持とかはできんのですよ。
話が飛躍しすぎましたが、ミニマリスト思考は我々人間にとって最も貴重である「時間」を節約できるのが素晴らしいです。
- ・無駄な買い物が減るとそのものを吟味している時間が減る
- ・無駄な物の管理に掛かる時間が減る
- ・無駄な物を買うために必要な労働時間が減る
結論
自分にとって本当に大切なものは何かをじっくりと考えてみる。そうすると、家の中がゴミだらけということに気が付きます。
気が付いたらそのゴミをとにかく捨ててください。(売っても可)
部屋をすっきりさせると思考もクリアになり気分がいいです。
気分が良くなると冷静な判断ができるようになり、無駄な買い物を減らすことができます。
無駄を減らすことができればお金と時間に余裕ができます。
そうすればさらにそのお金と時間を自分の本当に大切な物に充てることができるのでより幸福度が増します。
無駄な労働から解放され、必要最低限の労働で済みます。
この好循環に至ることができるのがミニマリスト思考の最大のメリットと考えます。
まとめ
長々と自分語りをしていた部分もあり、読んでいて不快な思いをした方もいたかと思います。
今回の記事は私の思いの丈を書き綴ったので読む人を選ぶでしょう。
ですが、私の最終的なゴールはFIREして自給自足に近い生活をすることです。
これはミニマリストの亜種みたいなものだと思っています。
物は多いけど生活に必要な物のみに囲まれ、家族とストレスフリーな生活をする。
農業やDIYなどでできることは自分たちでやる。これは時間が無ければできません。
適度に社会との繋がりは保ちつつも俗世からの解脱を図る。これが私の目標です。
こんな変人の記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
P.S
ここまで散々書いてきましたが、この記事の内容の大半が「シンプリスト」に当てはまることでした(笑)
まあシンプリストもミニマリストの亜種みたいなもんか(笑)