今回は、物欲をコントロールすることであまり欲しいものが無い私が普段考えていることについて解説していきます。この考え方になってから生きやすくなりましたし、お金も貯まりやすくなりました。将来のお金の不安からも解消されるかもしれません。是非ご覧ください。
足るを知るとは
皆さんは「足るを知るものは富む」ということわざを聞いたことがあるでしょうか?
以下は故事ことわざ辞典サイトより引用
足るを知る者は富むとは、欲を捨てて満足できる者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である。
【由来】
人間の欲望にはきりがないが、欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は、心が富んで豊かであるということ。
かの有名な中国の哲学者である老子の教えの中にこの考え方が述べられているそうです。
もうこのことわざの意味がこの記事のすべてと言っても過言ではありませんがもう少しお付き合いください。
多くの人々が給料や収入が上がると生活レベルを上げます。というより、生活レベルを上げたくて頑張っている人もいるでしょう。
ですが、生活レベルというのは一度上げると簡単には下げることができません。同じ収入を維持できる保証があるならいいかもしれませんが、体調を崩して働けなくなったり、会社が倒産したりとあらゆるリスクがあるので、むやみやたらに生活レベルを上げることは将来の自分の首を絞めることに他ならないのです。
今よりもっと豊かになりたい、贅沢した、いいところに住みたい、美味しいものを食べたい。そんな欲望を叶えようとすると際限がありません。
自分にはこれくらいがちょうどいい、これ以上を望まないと自分の中で満足できるラインを設定することで、生きていく上で必要なお金が減り、その分働く時間も短くすることができるのです。
物欲と嫉妬(見栄)
物欲については以前上げた記事で細かく解説しているのでそちらを見ていただければと思います。↓
物欲とともに私たちの欲求を刺激してくるのが嫉妬(見栄)です。
ウィキペディアでは嫉妬(しっと)とは、自分よりも優れていると感じる人に対して妬みや嫉みといった感情を抱く悪徳である。と記載されています。悪徳とは人の道に背く心や行いのこと。
言葉の意味を知っている方がほとんどだと思いますし、実際にこの感情を抱いたことがある人も多いと思います。私自身も数多くの嫉妬の感情を抱いた経験があります。
あいつの実家は金持ちだとか、あいつの彼女がかわいいだとか・・・etc
これ以上書くと私の性根の悪さが垣間見えてしまうので控えますが、生まれてから一度も嫉妬したことがない人などこの世にいなのではないでしょうか?
天皇家の皇族の方々とかそのレベルでないと嫉妬をしたことがない人はいないと思います。
嫉妬の感情は他人と自分を比べることで生まれます。あいつはあんなに優秀なのにそれに比べて自分は・・・とか、考えるだけでもネガティブな感情ですよね。
嫉妬と似た感情に憧れがあります。これもある種の嫉妬なのかもしれませんが、そこまでネガティブではありませんよね。憧れもまた、他人と自分を比べた結果生まれる感情です。自分もそうなりたい、そのために努力をすると前向きにとらえることができればよい感情と言えます。
これらの感情は必ず誰か他人と自分を比較することで発生します。他人を妬んだり羨んだりすることで、本来欲しいと思っていなかったものを買ってしまったり、借金してまで高級な家や車を買ってしまう人がいます。
インフルエンサーの紹介する商品もいい例です。これはあこがれを利用したマーケティングですが、キラキラと輝くインフルエンサーが身に着けている装飾品が欲しくなったり、その人が紹介している商品が欲しくなったりすると思います。
他人に対して執着し始めるとどんどん泥沼にはまっていきます。
ハイブランド品などがいい例です。○○ヴィトンとか、●ネルとか上げればきりがありませんが、そのブランドのバックやら服やらを持っていることで気分良くなっている人がいますがそれは節約において大きなやらかし行為です。
有名ブランドのものを身に着けている人はあなたよりも偉いのですか?人間として優れているのですか?位が高いのですか?答えは否です。
私の個人的意見ですが、有名ブランドが好きな人はそれを他人に自慢したがります。自慢しないにしても必ず見えるところそのものがいるようにします。大切なお金を払って買ったバッグ、自慢したくなる気持ちはわかります。でも、それは品質がいいことを自慢しているのではなく、ブランドの方を自慢したいのではないでしょうか?見栄や承認欲求のための浪費は何も生み出しません。
前提として、物価というのは需要と供給に加え、原価、製造コスト、運搬コスト、販売コスト、維持コスト、ブランド料(広告費)で決まっています。
これを踏まえてブランド品などを見てみるとその大半が広告費だということに気づくはずです。
例えば、1枚1万円のコットンTシャツがあったとします。
現在のコットン価格は1㎏あたり300円程度。Tシャツ1枚の重さが100gならコットン代は30円。製造コストの推測は難しいですが、ユニクロで1枚1000円程度でコットンTシャツが売られていることを考えると超高く見積もっても1000円。デザイン料、運搬コスト、販売コストを上乗せしてもせいぜい2000円しないくらいで商品棚に並べることができますよね。
そう考えるとどうやってもTシャツの値段って高くなりようがないんですよね。ブランドという付加価値を付けることでとんでもない値段で取引されていますけど極論言ってしまえばコットンの塊なわけですから。コットンの塊に1万円払うのってどうなんでしょう。デザインと言ってもTシャツでそんなに差別化できるとも思えないですし、ブランドロゴ一つ入れるだけで価格が跳ね上がる現象がいかに不自然かがうかがえます。
価格の80%くらいが利益だとすると、購入する人は見栄にお金を払っていることになります。自らが所有しているものの価値を高める広告活動にお金を寄付しているとも考えられますよね。
私はブランド品すべてを否定しているわけではありませんし、ブランド品を身に着けている人を悪く言うつもりもありません。
ですが、生活費を切り詰めてまで買うようなものなのでしょうか?と思ってしまいます。
ブランド品で身を固めてもあなた自身が偉くなるわけでもありません。一時はいいな~とか言われるかもしれませんが、だんだんと何も言われなくなり、注目されなくなったからまた新しいブランド品を買う。この泥沼ループに陥るとお金が簡単に消し飛びます。
カシミヤとかメリノウールとか素材そのものに価値があり、原価がそれなりに掛かっているものであれば、高品質のものを身に着けるためにお金を払う価値がありますが、コットンやポリエステル繊維に数万払うのは個人的には理解できません。
他人の目を気にして、いいな~と思われたいとかいう目的で物を買うとどんどんお金がなくなってしまうので、買うものに本当にその価値があるのかをしっかり見極めたうえで、それでも欲しかったら購入を検討しましょう。
長くなりましたが、この項の結論は【他人と比較するのを辞める】です。
これを意識するようになってから本当に無駄遣いが減りましたし、ブランドに一切興味が無くなりました。もうアウトレットとか行っても何も欲しくありません(笑)。その代わりに子供にお金を掛けたり、美味しいものを食べたりとほかの使い道があるので、十分幸せに暮らせています。
生活レベルを下げると人生がイージーモードに
足るを知ると物欲&嫉妬のコントロールを実践していくことで、生活レベルを低いままで維持することができます。お金がないのに高級志向だったりする人はそもそも身分不相応です。足るを知るの意味を一から学んできてください!と言いたくなります。
私たちはなぜ生活レベルを上げてしまうのでしょうか?
収入が上がったらあんなことしたい、こんなことしたいとか皆さん考えているんですかね?
ちなみに私は収入が上がったら投資金額を増やしたいです(笑)
確かに、社会人歴が浅い20代とかはもらえる給与も少ないので徐々に昇給して今まで我慢していたことを我慢しなくていいようにお金を使うかもしれません。ですが、それ以降の人はある程度生活の形も定まっていますよね?月に最低いくらあれば暮らしていけるかは家計簿でもつければすぐにわかりますし。
結婚するとか子供が生まれるとかライフイベントはあるかもしれませんが、それでも支出はある程度予測できます。なのになぜ生活レベルを上げるのでしょう?
借金して車を買ったり、ちょっときついなと思いつつも高い家賃や住宅ローンを払ったり、前は安い肉だったけどいい肉を買ったり、、、思い当たる人は多いと思います。
私も実際にそうでした。健康のために食費を上げようとか、いい年齢だから腕時計買おうかなと考えたりもしましたから。ですが、腕時計を買おうといろいろ調べている時にふと思ったのです。「そもそもなんで腕時計買おうとしているんだ?しかも予算を10万円以下にしてるけどそんないい時計つける意味あるか?誰かに自慢したいのか?かっこいい時計だと言って欲しいのか?」急にこのような感情が出てきたのです。
冷静になった私は結果的に腕時計を買いませんでした。今は3000円くらいのスマートバンド(シャオミ製)を使用しています。時間管理に重宝しています。
食費もすでに自炊で健康は保たれているし、食べ過ぎ防止のためにも食費増額は見送りましたね。
ほかの人が~してるからとか、○○を買ってるからとかいう理由でお金を使うことがいかに愚かな行為かということをこの時に実感しました。自分は自分、よそはよそ。自分が心から欲しいものを冷静に吟味してお金を使っていくことが重要です。
紆余曲折しましたが、生活レベルを上げないということは今の生活で満足するということです。つまり足るを知るということ。まあ前述したように、まだ給料が低くて現在進行形でひもじい生活をしている人は多少のレベルアップは許容範囲ですが、ある程度今の生活で満足しているのに、友達の広い家に行ったら自分も引っ越したくなったり、新築を建てた友達の家に行ったら家が欲しくなったりときりがありません。
どれもこれも必要になったら検討すればいいだけなのに、周りの影響で揺さぶられていてはだめです。
私は社会人1年目から一人暮らしを始めましたが、最初に住んだ物件が新築だったこともあり、古い家に住めなくなっています。2回引っ越しをしましたが、いずれも築5年以内です。その影響で家賃はそこまで下げられず、現在の月の支出の65%程度が家賃に消えています。
ですが、浴室乾燥機とか広いシンクとか知ってしまうとそれを使わない生活が想像できなくなるので無理なんです。節約ガチ勢の私でも無理なので多くの方が無理だと思います。きっと次に引っ越すときも同じような条件の物件にせざるを得ないでしょう。
その代わりに食費、日用品、通信費、インフラ系をコツコツ節約して支出の最適化を図っていますが、それでも家賃は高いと思っています。
我が家の月の支出は夫婦二人で約16万円ほどです。都内で生活しているにしては抑えられている方だと思います。もちろん突発的な支出もあるので、これを超えることもありますが、年間で200万円程度あればこの生活は保つことができる計算になります。
手取りで200万円を得るには約年収250万円必要です。これなら日本の平均年収よりも随分と低いので十分達成できるでしょう。また、資産運用益でこれを賄う場合は資産4000万円程度が目安となります。つまり、4000万円用意できれば、働かずともこの生活を維持できるとも考えられます(社畜生活ともおさらばだぜ)。
年間支出が低ければ4000万円もいらない可能性だってあります。
これって夢がありませんか?なんとか4000万円用意できれば毎日毎日朝起きて会社に行ったり、面倒な上司のご機嫌を取ったりしなくていいんですよ?運用益だけじゃ間に合わない場合はアルバイトでもすれば十分稼げます。アルバイトであれば収入が低い分取られる税金も少ないですので、税金のために働く時間が短くなります。
すると、、、自分の時間が圧倒的に増えます。
これは私の人生の目標であり、今そのために必死で働いています。これについては別記事を後日書こうと思っていますのでしばしお待ちください。
上記は俗にいうFIREという考え方です。
FIREとは火ではなく、Financial Independence, Retire Earlyの頭文字をとったものです。訳すと経済的に自立して早期リタイヤしようぜ!ということです。
早期リタイヤといっても必ずしも仕事を辞めなくてもいいのです。仕事を嫌々している人にとってはストレス源から離れることができますからこの上ない幸せでしょう。
FIREは仕事をしない自由を選択できる点が非常に大きなメリットです。
自分のやりたい仕事だけを無理のない範囲ですることができる自由というのは社畜人生からの卒業とも言えます。生涯働き続けなければならないという不安から解放されるのはこの上ない幸せなのではないでしょうか。(ちなみに私は人に使われている状態が嫌いです。)
以上が生活レベルを下げると人生がイージーレベルになると言える理由です。
皆さん、死ぬ気で4000万円程度貯めましょう。人生が変わります。
たまの贅沢で得られる幸福感を最大化
足るを知ることで普段の生活レベルを下げられると節約だけでなくさらなるメリットがあります。それはたまにする贅沢での幸福感が爆増することです。
普段から質素倹約に努めていると、年に数回程度の旅行先での食事やちょっといいお店のご飯が最高に美味しく感じます。
何ならたまに行くファミレスでさえ美味しく感じますよ。自炊のガチ勢なので大抵のものは作れますが、自宅で作るのが難しいものや面倒な物もありますよね?
そういったものを食べた時の喜び、幸福感が増強します。毎日のように牛丼チェーンやらファミレスで食事をしていると飽きてくるでしょうし、特別感がありません。
普段はヘルシーで質素なものを食べ、たまの外食ではギルティな油ギトギト塩分過多なラーメンとかを存分に楽しむのが私のスタイルです。普段から健康に気を付けているのでたまにラーメンを食べるくらいでは体にとってのダメージも少なく、生活習慣病のリスクにもなりにくいのではないかと思います。
スイーツなんかもそうですね。普段は我慢していますが、数カ月に1回お高めのケーキ屋さんで1個600ー900円程度のケーキを買うと意識が飛びそうなほど美味しく感じます。
幸福度が増すと思いますので気になった方はぜひ試してみてください。健康にもよくて、節約にもなって、幸福度も上がる最強の習慣ですよ。
まとめ
いかがだったでしょうか。
足るを知る者は富むということわざはとても奥が深いものです。
私は上述したように解釈して実践してますが、人によってはどれくらいの状態が足りている状態なのかが分からないかもしれません。
足りているかどうかは物欲をコントロールすることできっと見えてくると思います。自分が人生において本当に欲しいと思っているものを明らかにすることで、どこまでいけば足りる状態なのかを知ることができます。そこまで来たらこっちのものです。
足るを知り、現状が恵まれていることを実感できれば見栄のための浪費を減らし豊かな生活を実現できると思います。
そうして生まれたお金を堅実に運用してさらなる経済的安定を目指していきましょう!