今回は「ふるさと納税」について解説していきます。流行っているようにも見えますが以外にも利用者はまだ多くありません。本記事では、詳しいやり方、仕組み、どんなメリットがあるのか、おすすめの返礼品などを解説していきます。
ふるさと納税とは
そもそもふるさと納税とはどのような制度なのでしょうか?
- 制度自体知らん
- 存在は知っているけどやり方わからんしめんどいわ
- そんなことよりおなかすいた
正直、興味がない人からしたらこれくらいの存在ですかね
ふるさと納税とは、文字通り自分のふるさとに納税できる制度です。(名目上は・・・)
前提として、一般的なサラリーマンは在住している都道府県と市区町村に住民税を支払っているかと思います。
細かいところは省きますが、住民税は都道府県に4%、市区町村6%の所得割と一律5000円(都道府県1500円、市区町村3500円)の均等割を合計した額を住民税として納めています。
所得割は割合なので、所得が高い人ほど高額の納税を強いられます。
*自営業者や個人事業主はこの限りではありません
自分がどれくらい住民税を納めているのかは、住宅ローンの有無、入っている保険などの控除額にもよりますので、詳しくはお住まいの自治体のホームページから税金計算シミュレーションにアクセスしてみてください。
住民税は本来、その自治体の行政サービス、道路整備、医療、介護、子育て事業、インフラなどに当てられてる重要な税金ですが、東京などの大都市に人口が集中している関係で、税収面で都道府県・自治体に格差が生まれてしまうのもまた事実です。
話を戻しますが、ふるさと納税とはこの住民税の一部をほかの自治体(ふるさと以外でも可)に2000円の事務手数料を払うことによって納めることができる制度です。
これだけ聞くと、普段より2000円も多く支払って、自分が住んでいない自治体にお金を納める意味不明な行為に思えますよね?
ですが、ふるさと納税の魅力は何といっても【返礼品】です。
返礼品とは、自治体が納税者に対して納税額の30%相当(上限)のお礼の品を「納税してくれてありがとう!」という意味を込めてお返しすることです。
納税してもらった自治体からしてみれば、税収が増えるわけですから非常にありがたいですよね。
逆に、自分が居住している自治体は本来納めてくれるはずだった税金を一部失ったことになります。
各自治体は魅力的な返礼品を用意することで、自分たちの自治体に納税してくれる人を増やそうと頑張ってアピールしています。
返礼品は30%でいいので、1万円の寄付をしてもらったら3000円相当の品を送るイメージですね。
地元の特産品、名産品を返礼品にする自治体もありますし、ティッシュ、トレットペーパーなどの日用品を返礼品にするところもあります。
いくら特産品と言ってもニッチな商品では需要があまりないので、商品券や実用性の高いものが返礼品にされているケースが多いです。
ふるさと納税は来年度に支払う住民税の前払いであり、仮に今年5万円分のふるさと納税をした場合、来年度の住民税からその額が控除されることになります。
そのため、ほかの自治体に納税することによる事務手数料(手間賃)が2000円掛かりますが、それを補って余りあるほどの返礼品を受け取ることができるという制度です。
事務手数料は自治体ごとではなく一律のため、どんなに複数の自治体に納税しても2000円のみです。
【ふるさと納税の利用者数】
2022年にふるさと納税を利用した人は740万人だそうです。
割合としては納税義務者(5700万人)の約13%とかなり低い水準でした。
これだけ話題になっているにもかかわらず利用者がこの程度なのはなぜなのでしょうか?
背景には手続きがめんどくさそう、怪しい、やり方が良くわからないというのがありそうですね。
ふるさと納税のやり方
ふるさと納税のやり方はとても簡単です。
最も簡単なのは楽天市場を介したふるさと納税でしょう。
楽天市場で買い物をしたことがある人、楽天会員であれば、ネットショッピング感覚でふるさと納税を行えます。
他にも「ふるなび」、「さとふる」、「ふるさとチョイス」などふるさと納税に特化したサイトもありますので、検索してサイトにアクセスしてみてください。
簡単な会員登録を行えばすぐにふるさと納税をすることができます。
【Q.おすすめのふるさと納税サイトを教えてくれ】
最もおすすめなのは楽天市場でのふるさと納税です。
楽天市場では定期的にお買い物マラソンや5と0のつく日などポイント倍率が異常にアップしている時があり、その時に比較的高額なふるさと納税をまとめて行うことによって数千ポイントがゲットできてしまします。
なんなら事務手数料2000円よりも多くのポイントが手に入りますので実質自己負担ゼロです。
現代における錬金術とも言えますね。
私は先月のお買い物マラソンで今年のふるさと納税をすべて行いましたが、あらかじめ日用品などを購入してポイント倍率を少し上げてからふるさと納税をした結果、何と8600ポイントもゲットできました。
また、楽天ふるさと納税は以前別記事で紹介したポイ活サイト「ハピタス」を経由して行うことができるため、合計金額の0.8%のハピタスポイントまでもらえてしまいます。
こうなると掛かっているのは多少の手間くらいでプラスでしかないですよね?
【Q.ふるさと納税には確定申告がいるのか?】
場合によっては必要ですが、不要な人の方が多いです。
ふるさと納税にはワンストップ特例制度という超便利な制度があり、面倒な確定申告をしなくても納税できます。
ワンストップ特例制度が使える条件は以下の通り
- ・会社員(サラリーマンなど)で源泉徴収のみで確定申告が不要な人
- ・ふるさと納税の自治体が5自治体以内の人
自営業者など収入に関しての確定申告をしている人はその時に同時にふるさと納税控除申告もすることになります。
詳細は下記のふるさと納税仲介サイトで見てみてください。
https://www.furusato-tax.jp/about/onestop
ですが、サラリーマンで確定申告しない人の場合、納税する自治体が5自治体以内であれば、自治体から送られてくる必要書類に記載して返送することで確定申告は不要となります。
2022年から、上記の書類記載もオンラインで電子申請できるようになったため、さらに手間は減ったと思います。
これを機に超お得なふるさと納税制度を活用してみてください!
いくら分納税できるのか
これほど素晴らしいふるさと納税ですが、納税できる額には上限があります。
現在居住している自治体も全額住民税が流れ出てしまったらたまったものではありませんよね。
そこで、上限が設けられているのですが、これもまた、自分の住民税から計算されるので、その人の年収、配偶者(扶養)、子供の有無などによって上限は異なります。
ふるさと納税サイトで簡単なシミュレーションができますので、必要情報を入力していくら納税できるのかを調べてみてください。↓
https://www.furusato-tax.jp/about/easy_simulation
仮に、上限を超えた場合はシンプルにその自治体への寄付金となります。ご注意を。
ふるさと納税アンチの方々に対して
ふるさと納税については批判的な意見があるのも事実です。
否定している人たちの意見としては以下のものがあげられます。
- ・自分たちの地元に収めるはずの税金がよそに行ってるから行政サービスや交通インフラへの資金が不足する
- ・自分が住んでいる自治体のお金が流出することで自分たちが行政から受けている恩恵が減る可能性がある
- ・仲介サイトが中抜きしているから、税金が無駄に使われている(かも)
私が地元の友人たちと話した時も、県庁勤めの友人は自分の住んでいるところの税収が減ることに苦言を呈していました。
ニュースでも神奈川県川崎市の税収がふるさと納税によって90億円以上が流出したなどと報じられ、ふるさと納税が過熱しすぎないよう注意喚起するような報道も見受けられます。
これらの否定派意見については至極全うであり、その意見そのものをに真っ向から歯向かうつもりは毛頭ありません。
しかしながら、本来ふるさと納税自体は税収の少ない自治体を助け、人口減少による金銭的ディスアドバンテージを是正する良い政策だと思います。
各都道府県、市町村の税金は住民の数が違うこともあり、通常住民税だけで賄うことはできず、一定量は国から都道府県に、都道府県から自治体に補助金としてお金が渡されています。
ですが、言わずもがな人口の少ない自治体はどんどん貧しくなり、行政サービスが低下することでさらに人口が減少。さらに税収が減り・・・ループを繰り返し、最終的に人口がとことん減った限界集落へと落ちぶれてしまいます。
その地域の伝統工芸や名産品などの作り手も減り、産業は廃れ、人々は栄えた都市に集中します。
日本の文化、名産品が人口減少とともに失われる可能性もあるのです。
ふるさと納税の返礼品がどんなものかを思い出してください。
それは、その地域の特産品、名産品が多く、それらを他地域の人々が消費することで経済が活性化し、その地域は衰退から逃れることもできるかもしれません。
特産品などを製造している企業には売り上げとして自治体から税収分を支払ってもらうので、社員としても他地域の人たちに自分たちの自慢の品を食べてもらったり、使ってもらったりするいいチャンスなのです。
先にも述べたように、ふるさと納税には上限がありますので、住民税の内ふるさと納税できる金額など大した額ではありません。
逆に、人口が多く、税収が潤っているにも関わらず、住民が納得するような税金の使い方ができていないような自治体からはどんどん税収が流れ出た方がいいとさえ思います。
そういう自治体こそ既得権益者や天下りの老…これ以上は止めときます
経済の活性化、人口が少ない自治体への資金流入など日本全体で見れば大きなメリットがあると私は考えます。
納税義務者の13%しかやっていないような制度で自治体の財政が傾くのなら、その自治体は遅かれ早かれ廃れていくのではないでしょうか?
あるいは、納めた税金に対して得られるメリットが少ないと思われて他の自治体に転出されてしまうかもしれませんね。
また、ふるさと納税は税金の使い道を指定することもできます(ちゃんとその通りに使っているかは定かではありませんが)。
私は納税する時には必ず子育て支援、教育事業などの強化に税金を使ってもらうように設定しています。
税金の使い道を指定できるのもうれしくないですか?
応援したい地域、それこそ本当のふるさとに納税して生まれ育った地を応援することもできます。
おすすめ返礼品
ふるさと納税の返礼品には食品だけでなく雑貨、日用品、サービスなど様々な物があります。
ここでは私が実際に頼んでみてよかったもののみを紹介していきます。
【選び方のコツ】
最終的には自分が欲しいものを頼むのが良いと思いますが、返礼品の中には還元率が高いものや逆に著しく低いものがあります。
どうせならコスパの良いものを選びたいですよね?
コスパがいいかどうか調べる簡単な方法は返礼品を実際に購入してみた時の価格(売値)を調べてみることです。
最初の項で返礼品は納税額の30%相当までという決まりがあると言いましたよね。
つまり、最大は30%還元というわけです。
例えば10000円の納税で受け取れる返礼品が3000円相当であれば自治体はぎりぎりまで頑張ってるな~といった感じ。
調べた結果1500円くらいだったらまあケチってるなという印象です。
ですが、商品の規格の問題などでコスパが悪くなるものや送料まで考慮すれば妥当というケースもあるので、あまりに辛口でジャッジしすぎるのはかわいそうかなと思います。
【おすすめ返礼品】
①肉系で人気商品多数!泉佐野市のお肉返礼品!
氷温熟成豚肉300g×5パック(1.5㎏)
切り落としの豚肉が小分けになっているので非常に使いやすく味も普通い美味しいです。
肉系の大入りは小分けになっていないものもそこそこあるので、保管のしやすさを考えると小分けはかなり便利ですね。
私が頼んだ時は5000円でしたが、昨今の物価高の煽りを受けて6000円に値上げしてしまったようです。
6000円×0.3=1800円相当が妥当なライン
国産豚肉切り落とし 100g=100円だとすると1.5㎏で1500円 クール便で来るので送料を加味すれば1800円相当と考えても妥当かなといった感じ
肉系は納税額が多くなるほどコスパが良くなるので、試しに少量で頼んでみて美味しかったら大容量のものを頼むといいと思います。
②海鮮系では結構有名な敦賀市!コスパ良好な特大むきエビ!
11000円で1㎏分の大きなむきエビが冷凍で届きます。
11000円×0.3=3300円相当
スーパーのむきエビを見ると100g当たり300円以上が普通です。
なのでクール便の送料も含めれば3300円を超えてくるかもしれません。
しかも一つ一つが大きくて食べ応えがあり、下処理されているので非常に調理しやすいというのもポイントが高いです。味も良し。
初めて頼んだ時は10000円でしたがこちらも値上げされていました。
値上げしてからも頼みましたがやはり満足度は高かったです。
デメリットは復路が大きいので、冷凍庫を圧迫するところでしょうか。
③甘くてジューシー!冬にありがたい箱入りミカン!(和歌山県北山村)
ミカンって普通に買うと結構高いですよね?
しかも大箱を買ったらはずれだったり、カビてるのが混じってたりすることもたまにあります。
そんな不安を解消してくれるのがこの返礼品です。
ミカンの名産地である和歌山県のミカンが食べごろの時期に自宅に届きます。
10000円×0.3=3000円相当
ミカン5㎏=3000円(送料込み)ならコスパ的には悪くないと思います。
味も美味しいですし、食べきれない場合はおすそ分けすることもできます。
普通の食品や贅沢品に飽きたら頼んでみるのもおすすめです!
④デザート系ナンバー1?激うまバスクチーズケーキ(高知県宿毛市)
こちらは一時期話題となったバスクチーズケーキです
かなりの人気商品で、昨年末頼んだのが今年の6月に届きました。(正直忘れてました)
食べた感想としてはかなり美味しかったです。妻と二人で2日で食べきりました。
6000円×0.3=1800円 クール便送料込み
サイズはそこまで大きくありませんが、ずっしりとした重量感があり、食べ応えも抜群!
これが6000円の納税で食べられるなら喜んで納税しますといった感じ。非常におすすめです。
⑤初めて食べたチーズケーキ。サクサクパイの土台が大変美味!(北海道音更町)
北海道のケーキ屋さん(一厘)から冷凍で直送されるチーズケーキです。
チーズケーキでは珍しく土台がサクサクのパイ生地で作られており大変美味です。
12000円納税すると2個に増えるのでさらにコスパアップ!今年は12000円で頼みました。
8000円×0.3=2400円(送料込み)
店舗では1500円でプレーンタイプが購入できるようです。
店舗のが安すぎるだけで、全然ふるさと納税しても損はしないと思います。
サイズは小ぶりですがやはり食べ応えは十分。なにより美味しいので気になる方はぜひ試してみてください。
⑥食費を節約!コスパ最強の返礼品!(山形県遊佐町)
米はふるさと納税の中でも最も高コスパ商品として有名です。
インフレによって様々な食品の価格が上がる中、米の価格は据え置きかむしろ安くなっています。
日本の強みは稲作、米の生産量です。唯一国内自給率がほぼ100%の食品です。
そのため、米の返礼品のコスパは非常に高く、30%どころの騒ぎではない商品がゴロゴロ存在します。
5000円×0.3=1500円(送料込み)
スーパーで無洗米のはえぬき(5㎏)を買おうとすると1700~2000円程度はします。
この時点ですでに30%を超えています。送料も考慮したらもっと・・・
味はもちろん美味しいです。ちなみに宮城県のつや姫も頼んだことがあるのですが、つや姫は元値が高く、美味しいですがそこまでコスパはよくありませんでした。(普通に30%くらいですが)
また、私は頼んだことはありませんが、さがみのりという米は異次元の還元率を誇っているみたいです。
味に不安がある方は、普段自分が食べている品種の米をふるさと納税で頼んでみることをお勧めします。
そうするだけで驚くほど食費が浮きますよ
⑦贅沢品になってしまったけど、またいつか食べたいジャンボホタテ!(北海道別海町)
こちらは私の記憶に強烈に残っているとんでもなく大きなホタテ貝柱です。
私が頼んだ時は13000円で同じ内容でしたが、久しぶりに見たら倍近くまで値上がりしていました。
ですが、このホタテ。一度は食べてみる価値ありです。
22000円×0.3=6600円(送料込み)
絶対にその辺では手に入らないようなとんでもない大きさの貝柱で、食べ応えがとんでもありません。
1口で食べきれないホタテを初めて見ました。
冷凍で500gずつにパックされており、少量ずつ取り出して食べることもできるため、長きにわたって何度も楽しめます。
刺身でそのまま食べればぷりぷりと甘く濃厚な味わい
バター焼き、素焼きなど火を通すと繊維状になり独特な食感
いずれにしても非常に美味しいホタテです。
ですが、正直この値段では私は手が出ません。値下げしてくれないかな~
贈答用のようで、一つ一つが通常の貝柱3個分くらいの重量があります。
口いっぱいに大きなホタテを頬張ってみたい人はぜひお試しください!
まとめ
いかがだったでしょうか?
ふるさと納税は気軽に出来て節約にもなるし、プチ贅沢が出来たりとメリットだらけです。
サラリーマン(納税者)であればやらない理由は皆無です。
一つ難点としては、インターネットが使えない方には非常に厳しい制度だということです。
ネット環境があり、働いて住民税を納めている人は少額からでも始めてみては?
余談)医師の友人は住民税の納税額がとんでもないので、年間の食費の大半をふるさと納税で賄えているとのこと。30万円近くふるさと納税できるとのことで、やっぱり医師は納めている額がえげつないなと思いました。