今回は今流行り?の「腸活」にフォーカスしていきます。腸活と言えばヨーグルトと納豆とかの発酵食品が大切だということを知っている人は多いと思います。ですが、本気で腸活をする場合それだけではやや不十分です。効率的に腸活を進められる強い味方である「フラクトオリゴ糖について理解することで健やかな腸を手に入れられるでしょう
腸活とは?
皆さんは「腸活」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
一時期メディアでも取り上げられていたので言葉を知っている方は多いかもしれません。
○○活というフレーズは文字通り何かに集中して活動することです。
朝活、就活、オタ活などいろいろありますよね。
腸活とは一言で言うと「腸を健康に保つために活動すること」です
詳細は後述しますが、腸内環境を健やかに保つことはただ便通が良くなるだけという話ではありません。
また、腸内環境は良くしようと意識しなければあれよあれよと悪くなります。
例えば風邪などで病院にかかった時に処方される抗生物質。
あれは病原菌を殺す働きがありますが、内服することで腸内に住んでいる善良な菌たちも殺してしまいます。
抗生物質を飲むと下痢になりやすいとか聞いたことありますよね?まさにそれです。
腸内には約1000種類100兆個もの様々な細菌が生息しています。
それらは腸内フローラ(お花畑)と呼ばれており、それぞれが人間にとって種々の有益な働きをしてくれています。
まあ菌たちは人間のためを思ってい生きているわけではありませんが、菌が生息するために物質を代謝したり、栄養素を作りだしたりする活動の副産物を我々人間は享受しているわけですね。
そのため、腸内細菌を愛でることは健康に直結し、体を健やかに保つうえで非常に有益です。
腸内細菌を愛でる方法はいくつかありますが、わかりやすいのが食事でしょう。
「生きて腸まで届く○○株!」とか売り文句としてよくありますよね?
昨今のヨーグルトや乳酸菌飲料は様々な健康効果を謳って商品を展開しています。
それはすなわち、菌たちには秘めたるパワーがあることを意味しています。
そんな菌たちを我々は腸内で飼っているのです。
いや、飼っているとはおこがましいですね。
共存させていただいていると言うべきでしょう。
腸内細菌は我々が愛でれば必ず答えてくれます。
詳細な腸活のメリットは次項で解説しますが、ここまで読んできてもうお分かりかと思いますが、腸内細菌はガチで大切にしてください!
腸活は生活の質を必ず上げる素晴らしい取り組みです。
腸活のメリット
前項で腸活自体が非常に重要だということを述べてきましたが、実際気になるのはどんないいことがあるかってところですよね?
腸活の大きなメリットは2つあります。
①免疫力アップ
腸と免疫って関係あるの?と思う方も多いと思います。
ですが、これが大ありなんです。
消化管と言うのは栄養の吸収はもちろんですが、外部から侵入してきた病原菌などを血液内に侵入させないため、強固な守りを誇っています。
その主たるものが免疫細胞や免疫グロブリン(抗体)です。
もちろん消化液などでも殺菌できますが、それを逃れた病原菌はさらに奥に進み、体内深部へ侵入しようとしてきます。
人間の体にはいくつかの免疫器官があり、有名なものとしては扁桃などがあるでしょう。リンパ節などもご存じの方は多いと思います。
そのいくつかある免疫器官の中でも腸管には人体において最大規模の免疫機構が備わっています。
免疫グロブリンA(IgA)においては体内の60%以上が存在していると言われています。
また、パイエル板という最強の防御兵器も持っており、まさに鉄壁の守りと言えます。
そんなこんなで毎日頑張っている腸管内皮細胞たちは多くのエネルギーを消費しますし、老廃物も出して新陳代謝を繰り返しています。
そんな腸管内皮細胞たちが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作ることが腸活の目的であり、いかにして腸管内皮細胞たちが気持ちよく働ける環境を作るかが重要と言うわけです。
②精神の安定化
これも意外かもしれませんが、腸管とメンタルは大きく関係しています。
便秘が続くと気分が落ち込んだりする人もいますよね?
便通が悪いこと≒腸内環境が悪いであり、これは早急に対処すべき問題です。
腸とメンタルの関係については「セロトニン」と言う生理活性物質が関わっています。
セロトニンとはアミノ酸の一種である「トリプトファン」から体内で合成される物質です。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれており、メンタルに大きく寄与している物質です。
セロトニンはうつ病患者などでは低下していることが分かっており、抗うつ薬の中にはこのセロトニンの再利用系を利用する薬も多く存在します。
体内で生成されるセロトニンのうち90%以上が腸管内で合成されており、脳内で合成されるのはわずか2%程度と言われています。
腸管内で合成されたセロトニンは脳内へ到達することができませんが、腸管内には独自の神経叢(神経の集合体)が形成されており、そこでセロトニンが利用されることで腸の動きが良くなります。
また、腸脳相関と呼ばれる考え方も出てきており、腸と脳は密接に繋がっていることが分かっています。
腸内で利用されたセロトニンの反応が脳内の幸福に間接的に寄与している可能性もあります。
腸内環境を整えることで、上述したセロトニンの材料であるトリプトファンの吸収も増えることが予想されますので、結果として脳内で生成されるセロトニンの量も増えるかもしれませんね。
便秘の解消法についてはこちら↓で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください!
フラクトオリゴ糖とは?
ここまで腸活のメリットを存分に書いてきました。
では、どうすれば腸活が捗るのか?という疑問が生まれてきますよね?
お答えします。
腸活の1つとして代表的なのがフラクトオリゴ糖の摂取です。
フラクトオリゴ糖とは、ブドウ糖(グルコース)にフルクトース(果糖)が1~数個連なった糖類の総称です。
オリゴ糖は糖類なので甘みがありますが、カロリーがグルコースの半分の2kcalであるため、一時期ダイエット食品としてブームになってましたよね。
結合しているフルクトースの数で働きが微妙に異なりますが、それは今回そこまで重要ではないため割愛します。
気になる方はこちらのサイトをご覧ください。↓
https://www.nihon-oligo.co.jp/about.html
さて、フラクトオリゴ糖が何かを理解したところで、その有用性についてです。
フラクトオリゴ糖の優れた働きとして腸内細菌(主に善玉菌)の増殖を促す作用があります。
つまり、腸内細菌のエサとなり、腸内細菌が活発に増殖するのを助ける働きがあるということです。
上述したように、腸内細菌は人間の体にとってなくてはならないものであり、特に善玉菌(ビフィズス菌、酪酸菌など)と呼ばれる細菌たちが作る有機酸(短鎖脂肪酸)はとてつもなく有益なんです。
短鎖脂肪酸とはプロピオン酸、酢酸、酪酸などの酸であり、悪玉菌の増殖を抑える働き、腸内のpHを下げることで蠕動運動を促す働き(便秘解消)、ミネラル類(Ca、Mgなど)の水溶性を高める(溶かす)ことで吸収を上げる働きがあります。
ミネラル類は肌を健やかに保つことにも寄与していますので、腸内環境が整うことで肌質が良くなるとも言われています。
私が普段摂っているもの
フラクトオリゴ糖の素晴らしさをお伝えしてきましたが、ここからはフラクトオリゴ糖の摂取方法を解説していきます。
残念ながら、フラクトオリゴ糖とはその辺で売られている食品にはほとんど含まれていません。
そのため、健康食品として売られているものを摂取することをおすすめします。
価格は比較的安価であり、家計の負担になるようなものではないため、積極的に食事に取り入れていきたい食品の一つだと思います。
私が普段購入している商品を以下に示します。
一押しはこちらですね。
フラクトオリゴ糖がどうだとか言ってたのにイヌリンってなに?って思いましたよね?
イヌリンはチコリ(西洋野菜)に多く含まれていることが知られており、この商品もチコリから抽出した植物由来の安心安全の食品です。
日本の野菜では「菊芋」という芋に多く含まれているようで、患者さんの中にはこの菊芋を健康食品として摂取している人もいたりしますね~
実はこのイヌリン、フラクトオリゴ糖の前駆体(腸内細菌に分解・発酵されることでフラクトオリゴ糖を生成する)であり、イヌリン自体は多糖類(水溶性食物繊維)に属します。
イヌリンは糖質なのでほのかに甘みがありますが、人間の酵素では分解することができないため、そのまま腸まで届き、腸内細菌のエサとなります。
また、イヌリンは腸管内で水分を含むとゲル化し、一緒に取った糖質の吸収を抑えてくれるというとんでもないメリットを持っています。
急激な血糖値の上昇は糖尿病の大きなリスクになるだけでなく、肥満の原因にもなりますので、糖の吸収を緩やかにすることは想像以上に重要な働きなのです。
糖の吸収と肥満の関係についてはこちらの記事で詳しく解説してますので是非ご覧ください
↓↓↓
また、イヌリンの地味だけどうれしい特徴として、「イヌリンそのものにほとんど味が無い」ことが挙げられます。(これは私が感じたメリットです)
糖類なのでほのかに甘いと言いましたが、味覚に集中しないと気づかないレベルで無味でありかつ無臭です。
そのため、どんな料理にも加えることができ、ある程度汁気のある料理であれば何にでも入れられます。(見た目の変化も一切ありません)
我が家では味噌汁、スープ類には必ず入れています。
味噌汁にいれれば、発酵食品+食物繊維という完璧なタッグが完成しますので超おすすめです。
推奨量は本品を1日6gとされていますが、大量に摂取しなければ全く問題がないので、目分量で適当にスプーンですくってバサバサ入れてます。
食事の最初にイヌリン入りの汁物を摂取することで、そのあと食べる炭水化物の吸収を緩やかに出来るので、食後のデザートも罪悪感なくペロッと行けちゃいます。(※カロリーはゼロになりません)
500gで1000円と安く、大入り袋だと1g当たりの単価が安くなります。
ほかのメーカーも色々な商品を販売していますので、さらに安いものを見つけてみるのもいいかもしれません。
個人的にはこれほどのメリットを得られるのにこの価格なのはコスパが良すぎると思っていますね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は腸活の大切さとそれをサポートする心強い味方であるフラクトオリゴ糖について解説しました。
私自身、イヌリンを取り始めて早3年くらいは経過したでしょうか。
おかげさまで毎日快便ですし、体重も全く増えていません。血糖値ももちろん問題なし。
イヌリンを摂ることで劇的に体調が良くなる人は普段の食生活などが余程ひどい人だと思いますが、ほとんどの人にとって積極的に摂るべき食品だと思います。
昨今、肥満や糖尿病は社会問題となりつつありますし、便秘で悩んでいる人も多いと思います。
そんな方々の健康が少しでも促進されることをイヌリンを摂取しながら祈っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました。