今回はネット上でも度々巻き起こる賃貸or持ち家どっちがええねん論争について個人的見解を述べていきます。この話題は人々の興味関心が高く、いろんない人の価値観、考え方があるが故に最適解を決めることが極めて困難です。この記事ではあくまでも私が独断と偏見で導き出した私にとってベストな選択について解説していきます。
前提
前提ですが、私はこの記事でどちらかを否定するつもりは全くありません。
冒頭でも述べましたが、住居については個人の価値観・考え方があるため万人にベストな選択肢というのがありません。
そのため、そもそも議論する意味が無いと思います。
欲しいなら買えばいいし、買いたくないなら借りればいい。ただそれだけのことです。
ただ、やれ老後はどうするんだとか庭が欲しいだとか先の心配をしだすと各々自分の選択がさも正しいかのように論じ始めます。
私個人の見解としては、十分に家族会議などをしたうえで、様々なケースをシミュレーションし、コストなどを比較したのちに買うor借りるの選択をすべきだと思います。
十分に考えた結果出した答えであれば、自分も納得していますし、他人にとやかく言われる筋合いはありません。
ただ、不動産屋におすすめされたからとか、いい大人なんだから新築一戸建てを建てて一人前だとか昔からある○○して当たり前みたいなものを意識して選んだのだとすれば、それは誰かに非難されても致し方ありません。
大切なのは自分のぶれない軸を持っていること、その軸をぶれさせないための知識(情報)をしっかりと頭に入れていることだと思います。
住居は人生において最もお金がかかるものですので、その選択によって老後の資産状況は全く異なります。
この記事が住居選択の一助になれば幸いです。
※私は住宅関係の専門資格などは一つも持っていませんしFPなどの資産形成アドバイザー的な資格もありません。すべて教養として独学で勉強したことであり、資格取得者ではありませんので、私の情報を鵜吞みにせず、ご自身でも調べて、わからなければお金を払ってでも専門家に相談することもご検討ください。
賃貸派or持ち家派論争
住居関係の論争については賃貸派or持ち家だけでなくマンションor一戸建てというのもありますよね。
この記事で言う「持ち家」には一戸建てとマンションを含んでおり、今回はマンションor一戸建てについては論じません。
あくまでも買うのかor借りるのかという視点で述べていきます。
まずは賃貸、持ち家のメリットデメリットをピックアップしてみましょう。
賃貸
メリット
- 住む場所の自由度が高い
- 家賃を自由に調整できる(収入に応じて選べる)
- 駅近など利便性が高い物件を選べる
- 引っ越しが容易(所有物の量・家族構成にもよる)
- 設備が故障した場合、管理会社が対応してくれる
- 新築(築浅)にも比較的安く住める
私が思う賃貸のメリットはざっとこんな感じです。
私は就職してから現在までずっと賃貸暮らしであり、社会人8年目ですが引っ越しは2回しました。
結論から先に言うと、私は賃貸推奨派です。
実家を出てからずっと賃貸に住んでいますが、嫌なことはほとんどありません。
家賃も物件に寄りますが、東京郊外の駅徒歩15分以内の築浅(新築と築4年)でそれぞれ75000円と62000円でした。
間取りは新築の方が1LDK、築4年の方が1Kでした。
住み始めた当初は住居についての知識もないペーペーでしたので、家賃は手取りの3分の1が相場という世間的に言われている常識に合わせて物件を選びましたが、のちにこれは不動産業界が作り出した相場であり、蓄財においては4分の1以下にしなければ資産形成の妨げになるということに気づきました。
とはいえ、物件①、②ともに非常に満足して居住しており、結婚を機に住み始めた現住居も大変満足しています。
現在の居住物件は築5年2LDK(約50㎡)駅徒歩25分バス停5分で家賃は管理費込みで85000円です。
2LDKにしては延床面積は狭いですが、無駄に広いと掃除が大変だったり、空調の電気代も掛かるのでこの広さでちょうどいいと思っています。
駅まで歩くのは現実的ではありませんが、駅行バスのバス停まで徒歩5分だし、我が家は車1台所有しているので特に困りません。
郊外とはいえ東京の築浅2LDK物件にこの家賃で住めるのは非常にありがたく、逆に一戸建てが高すぎて買う気になれません。
つい先日も、ドアノブが壊れてしまったので、アプリを介して管理会社に相談したところ、すぐに修理に来てくれました(無料)。
まあ管理費を毎月払っているので当たり前かもしれませんが、管理費込みの家賃で納得して契約したわけなので、メンテナンスに別途お金が掛からず、修理も管理会社が行ってくれるというのは非常にメリットと感じました。
デメリット
- 家賃を払っても自分のものにはならない(資産にならない)
- 騒音問題が発生するリスクがある
- 好みの間取りが見つからない(場合がある)
- 自由にリフォームできない
- 更新料が掛かる(場合がある)
私が賃貸推奨派であるためデメリットがこれくらいしか浮かびませんでした。
一つ目は一般的に言われていることですが、賃貸なので当たり前と言えば当たり前ですよね。
住宅ローンを組んでマイホームを購入した人は様々なリスクを取っています。(特に考えずに買っている人が大半かと思いますが・・・)
マイホーム購入のリスクはいくつかあり、災害リスク、病気リスク(働けなくなるリスク)、離婚(死別)、金融リスク(金利、固定資産税、修繕費)、転勤(移動)などでしょうか。
数千万円の借金をして家を買うというのは冷静に考えればとんでもない決断です。
人生が変わるレベルで大きな決断ですので、そのリスクを取ったリターンとして快適な住環境を手に入れることができるのです。
反対に賃貸はそれらのリスクを取りません。
家賃には大家のローン返済費、管理費(別で積み立ててる場合も)、大家の利益、管理会社の利益などが含まれています。
大家は数千万~億単位の借金をしてアパートやマンションを建設するというリスクを取っているため、その見返りとして月々のキャッシュ(利益)を手に入れ、10数年後にローンも払い終わって建物が自分のものになります。
その間に、やばい住人に住まれたり、自殺(他殺)されたり、災害が起こったり、設備が壊れた(壊された)りと数々のアクシデントに見舞われるリスクも背負っています。
投資の勉強を始める前は、「大家のローン返済のために金払うのなんてアホらしい」とか思っていましたが、今となっては個人的にはこれほどのリスクを取ってまで不動産投資はしたくないなとつくづく思います。
騒音問題は人を狂わせるほど深刻な問題に発展しかねないため、侮れません。
私も以前の住まい、現在の住まいいずれも子供がいる世帯が隣に住んでいたので、子供の泣き声などは毎日のように聞こえてきました。
子供は泣くものなので別にいいのですが、前の住居では上の住人がしょっちゅう宅飲みみたいなのをしていたようで、「うぇーい」という声とか「ドーン」みたいな何かを落としたような大きな音がしてその時はさすがに参りましたね。
その時から寝るときに耳栓を付けて寝るようになりました。
耳栓はよくあるオレンジ色の安いのではなく、1000円以上するものを推奨します。
結構音を遮断してくれますし、着け心地も悪くないです。
私が使っているものはこちら↓
今の住まいになってからは隣の部屋の子供が耳栓をも貫通する叫びを繰り出してくるのでノイズキャンセリング機能を期待して「AirPods Pro2」を購入しました。
正直かなり高いイヤホンで買うときは手が震えましたね(笑)
特に音楽にこだわりがあるわけではないのですが、ノイズキャンセリング機能は昨今の騒音対策には効果的だと考え、入念に調べた結果 AirPods Pro2を選びました。
結果、本当に買ってよかったと心から満足しています。
気に入りすぎて使わない日はないですし、妻の誕生日にも同じものを購入してプレゼントしました。
騒音はAirPods Pro2で解決できます。
間違ってもケチってProじゃないやつを買わないでください。
ノイズキャンセリング機能があるとないとでは天地の差ですのでそこは奮発しましょう!
間取りについては家族が単身、2人暮らし、3人暮らしくらいまではそこまで問題にはならないと思いますが、家族が多くなると条件に合致した物件を探すのが大変になると考えられます。
子供が3人とかいてそれぞれに部屋を与えようものなら最低4LDKは必要になりますよね。
でも築浅、駅近、オートロック、風呂トイレ別・・・とか条件を付けていくと広い間取りの物件はかなり限られてきますし、家賃も高いです。
月々10数万円払うのなら思い切って一軒家を購入したいと思う気持ちはよくわかりますし、その方がベストな選択となるケースもあるでしょう。
更新料は物件によりますが、2年に1回1か月分の家賃を追加で支払うことが多いです。
ただ、私の住んでいるアパートは更新が1年毎で更新料は11000円と安いため、そこまで更新料が金銭的デメリットには感じていません。
持ち家(一戸建てのケース)
メリット
- 資産になる(場合による)
- 自分たちの好みの家(間取りなど)にできる(新築の場合)
- リフォームができる
- 庭がある(ほとんどない場合もある)
- 騒音トラブルに見舞われにくい(例外もある)
- 子供に土地と建物を残せる(資産価値があるかは別として)
思い浮かぶメリットはざっとこんな感じでしょうか。
(一般的)に資産になるかどうかは土地の価格が大きなウエイトを占めており、戸建ての場合上物の価値は22年で0になりますから、築22年以降は資産価値は土地の価格のみとなります。
土地の価格は周辺の開発、過疎化などによって上がることもあれば下がることもあります。
そのため、子供に純粋に資産として残せるのは土地のみです。
ただ、近年の建築技術であれば築40年程度でも居住は可能と考えられるため、子供がその家に住んでくれるのであれば資産価値はなくとも家賃を浮かせることによって間接的に金銭的援助ができるでしょう。
マンションの場合は特に東京始めとした大都市において資産価値を保つことができます。
都内駅近マンションなどは土地がほぼ無いのに5000万円以上はするケースが多いです。
周りに新しい商業施設が出来たりするとそのマンションに住みたい人という需要が増えるので、価格が上昇する場合があります。
この時に売却すれば買った時よりも利益を出して売ることもできます。
不動産投資と居住を兼ねてマンションを購入するというお金持ちはたくさんいますが、どうしても価格が高いので庶民には手が出しづらいです。
騒音トラブルのリスクが抑えられるのは言わずもがなですね。
壁一枚と庭、外壁と距離がある状態とでは騒音レベルは段違いです。
リフォームができるのもマイホームのメリットです。
中古で購入したとしても、リフォーム(リノベーション)をすることで、内装を新品の状態にして居住することもできます。
家族に介護が必要になった際もバリアフリー工事なども施工しやすいでしょう。
庭があるというのは個人的に大きなメリットです。
私は庭いじりというか土いじりが好きで、家庭菜園をやりたいと思っているので、それを実現できるほどの庭があるのは魅力的です。
逆に、雑草処理とかやりたくないからコンクリートを敷いている家もあるため、庭をメリットと感じるかは個人差がありそうです。
デメリット
- 上物の価値は22年後以降0になる(一般的に)
- 売るときにプラスになる可能性は極めて低い
- 隣人ガチャ(隣人トラブル)リスクがある
- 気軽に引っ越しができない
- 住宅ローンの金利を払わなければならない
- 住宅ローンがあるため身動きがとりにくくなる
- 災害リスクがある
- 子供が巣立った後はスペースを持て余す(場合がある)
デメリットはざっとこんな感じ。
私が戸建てアンチだからかデメリットがやや多くなってしまいましたかね~
上から順番に解説していきます。
一般的に住宅は約22年で上物の価値が0になると言われています。
これは老朽化と言う避けることのできないものによって、「家」という「物」自体が風化してしまい価値を失うということです。
価値が0になったからと言って住めないわけではありません。
ただ、耐久性、基礎、配管などの劣化が進んでおり、いつどの部分がガタが出てくるかわからない状態になるため、資産価値は無いと判断されるということです。
次に、売るときにプラスになる可能性は極めて低いについてです。
上述したように、戸建ての場合、22年以上住んだ場合は資産価値を保っているのは土地のみなので、新築したときに上物に2000万円掛けたとしても22年後は0円になっているという悲しい現実があります。
たまたま住んでいたところの周りに大型商業施設ができたとか、便利な鉄道路線が敷かれたとかがあれば地価が上がり、上物のマイナスを帳消しにするどころかプラスになって売ることもできるかもしれません。
ですが、こんなのはレアケースであり、ほとんどの場合、土地代も現状維持かややマイナスが関の山でしょう。
例えば、土地1500万円、上物2000万円、総額3500万円で建てた新築マイホームは22年後に1500万円以下の価値になってしまうので、不動産投資の観点から考えると大幅なマイナスです。
これは新築購入を不動産投資と考えずに超贅沢品と割り切れればいいと思います。(人生の中でもトップクラスの贅沢)
次に隣人ガチャです。これは個人的に一戸建てを避けたい理由の一つですね。
ご近所付き合いが希薄になりつつある昨今、隣にどんな人が住んでいるのか正直わかりませんよね?
隣人ガチャは騒音、迷惑行為、マナー違反などのご近所トラブルを引き起こしかねない割と重要なファクターであり、次に説明する気軽に引っ越しができないことと大きく関わってきます。
恐ろしいのが、自助努力ではどうすることもできないという点で、土地(中古住宅)購入のための入念なリサーチを重ね、住民のキャラクターなども把握した上で購入したとしても、隣に住んでた人が退去して別の人が入居してきたらどうしようもないじゃないですか。
要するにやばいやつが隣に越してきても簡単に逃げられないんですよ。
ネットでもよく取り上げられていますよね?隣人トラブルで放火とか暴行とか・・・
隣に越してきた人がゴミ屋敷を作ったり、庭の手入れもしないから雑草だらけで虫も大量発生してたり・・・想像しただけで恐ろしい
ほかにも楽器の騒音、BBQなど庭で嗜むアウトドアによる煙、騒音など気になる点を上げたらきりがありません。
この辺のリスクを理解して、かつ隣人ガチャS、SS辺りを引けるのなら住宅購入もありかなと思います(笑)
次に住宅ローン金利を払わなければならないです。
当たり前ですが、一軒家をキャッシュ一括で購入するのはかなりハードルが高く、一般庶民の大半が住宅ローンを組んで購入することになります。
住宅ローンは聞こえはいいですがただの高額な借金ですから、借りた額に対して利子を付けて返さなければなりません。
通常、住宅ローンの金利は変動金利で平均0.5%/年程度で、固定金利で平均1.37%/年とされているため、現在は変動金利を選ぶ人が圧倒的に多いです。
固定金利は借り入れる金融機関によって差が大きいですが、一般的には0.9%~1.5%の間くらいに納まると考えられます。
例として、変動金利で3000万円住宅ローンを組んだケースをシミュレーションしてみました。
借入金額 3000万円 元利均等型 変動金利0.45% ボーナス払いなし 35年ローン
総返済額は32568480円なので、利子で返す分は2568480円でした。
住宅ローン関連諸費用も別途かかりますので、3000万円の住宅ローンに掛かる総費用は33448480円となりました。
住宅購入・維持にかかる費用はこれ以外に、固定資産税、修繕費などがありますが、シミュレーションが複雑なので割愛します。
条件を満たせば、住宅ローン控除を受けることができるので、それによるメリットなど諸々考えて住宅購入は検討すべきでしょう。
一戸建てを所有するには上述したようなデメリット、リスクに加えて、利子という追加の資金的負担を背負うことになります。
その対価として、若くして理想の家に居住することができるので、それらを考慮して購入したのであれば一戸建て(新築・中古問わず)もありだと思います。
投資の世界で言うところのリスクプレミアムに近い考え方ですね。
厳密には異なりますが、リスクを受け入れることで理想の住居を手に入れられるのはある意味でリスクプレミアムと言えると思います。
どちらがいいかを判断する基準・項目
前項で賃貸と持ち家のメリットデメリットを述べてきたので、そこに書いてあることが全てです。
最終的には個人の価値観になるので、どこに価値を感じるのかをよく考えて、納得した上で選択したのであればだれにも文句を言われる筋合いはありません。
ただ、一般的にとか、友人が家を建てたからとか、親から言われてとか少しでも他者の影響を受けたのだとするとそれは違うのかなと思います。
私の価値観によって独断と偏見で判断する基準・項目を列挙しますがそれが当てはまるか否かはご自身で考えてください。
賃貸が向いている人
- 転勤(転職)などで引っ越しを頻繁にすることが分かっている人
- 現状余剰資金が無い人(頭金、月々の支払い余力のない人)
- 災害リスクを取りたく無い人
- 修繕費などの積立を自分でしたくない人
- 年間支出を固定費として把握したい人
- 1~3人暮らしの人(例:独身、カップル、夫婦、夫婦+子供など)
- 金利を払いたくない人
- 庭いじりなどに興味が無い人
- 不動産投資に興味が無い人
- 固定資産税を払いたくない人
ざっとこんな感じでしょうか。
私の主観がもりもりなので、ここに当てはまっても一戸建てを購入している人もいるかもしれませんね。
ただ、少なくとも私はこの辺を考慮して住居を選択します。
ネットでは、高齢者は賃貸を契約しづらいとか言われていますが、少子高齢化のこれからの日本で大家さんはそんなに選り好みできるでしょうか?
少なくとも今は高齢者に貸したい大家はいない傾向にありますが、30年後にはどうなっているかわかりません。
高齢者でもちゃんと家賃払ってトラブルなどを起こさなければ大歓迎!なんて時代が来る可能性も大いにあります。
そう考えれば、一生賃貸で暮らすという選択肢は今後あってもいいのかなと思う次第です。
一戸建てよりも賃貸の方がライフスタイルに合っている人は間違いなく一定数いるはずです。
合ってないのに背伸びして一戸建てを購入して後悔するくらいなら一生賃貸も全然ありだと思います。
持ち家が向いている人
- マイホームは超贅沢品だと割り切れる人
- お金に余裕がある人(貯金、年収など)
- 庭いじり、家庭菜園などをしたい人
- 金利、固定資産税を払ってでも満足して住める家に出会えた人
- 修繕費の積立、業者への依頼など自分でできる人
- 子供が2~3人以上いる人
- ペットを多頭(多種)飼育したい人
- この先20年以上働く覚悟がある人
- ソーラー発電など防災設備を付けたい
- (不動産投資を勉強してある程度不動産価値を見極められる人)
ざっとこんな感じでしょうか。
賃貸が向いている人の逆みたいなイメージですが、ちょっと別の要素も盛り込んでみました。
上述しましたが、マイホームと言うのは超超贅沢品です。
そりゃそうですよね。
年収300~500万円程度の若者が3000万とか4000万円の借金をして買うものなのですから当然です。
その自覚があるのかって話です。
副業で一発当てるとか、スキルを身に着けて別業界に転職するとかじゃない限り、今の日本の年功序列システムの中では生涯に稼げる金額はある程度決まっていますよね。
人生の中である程度決まった収入の中から、住居にどれだけ振り分けるのかという話で、最終的には個人の価値観になります。
僕は私は家に全振りして、服はボロボロ、ごはんも超質素でそれでも満足できるという価値観であれば豪邸でもやしを食べててもいいわけです。
それは極端ですが、数千万円規模の資金を投入に、維持にもお金が掛かることは十分念頭に置いて資金計画を立てるべきです。
勘違いしている人が多いですが、持ち家のほとんどは資産になりません。
厳密には建物が資産にならないということです。
土地は立派な資産ですが、地価の変動により値動きが生じるため、数十年後に買った時より高くなるか安くなるか変わらないかは誰にもわかりません。
その地域で過疎化が進み、商業施設が撤退、税収が少ないためインフラ整備もままならずまともに住めない地域になったのだとしたら地価は大暴落するでしょうし、逆に大型商業施設が出来たり、住民が増えたり、観光地化して産業が盛んになれば地価は上がるでしょう。
そのため、22年住んだら建物はタダになる+土地の評価額は変動するというのを受け入れられれば購入推奨ということです。
あとは20年以上(推定)働き続ける覚悟があるのも重要です。
住宅価格(土地込み)3500万円、頭金500万円、住宅ローン3000万円、変動金利0.65%、ボーナス払いなし、30年かけて返済の場合、月々の返済額は92000円です。
30年間毎月92000円の固定費が掛かるのが確定するのって結構怖くないですか?
ちなみに20年かけて返済の場合は月々13.3万円の支払いになります。(キツイです)
変動金利の場合、金利が上昇すると返済額がさらに増えることになる点も注意が必要です。
これに加えて固定資産税、修繕費が掛かりますから、固定資産税と修繕費を月額にしたら30年かけて返済でも月10万円は見ておいた方がいいですよね。
月10万円の支払いだと、田舎であれば結構いい賃貸に住めそうですね。
月10万円の返済をするにはアルバイトではちょっときついですから、正社員で働くことになります。
夫婦で共働きであっても、2人ともパートでは余程ミニマムな生活でない限り生活費の方が不足しそうですね。
そうなると、夫婦の場合、少なくともどちらかは正社員で長期間務める必要がありますから、私が目指しているようなFIREなどは現実的に厳しくなります。
人生設計の中で早期リタイヤなどが選択肢に入れられなくなることについては覚悟しなければなりませんね。
ただ、マイホームにも上述したようにメリットもたくさんあります。
家族が多くていい賃貸物件が存在しない、ペットをたくさん飼いたいなど目的があっての住宅購入も満足度は上がると考えられます。
ソーラーパネルや蓄電池の設置、PHV自動車の導入などもマイホームの方がハードルは極めて低くなります。(お金に余裕があればね)
結論、上物は超贅沢品で数千万円規模のお金を払って数十年間お気に入りの家に住むことができる権利を買うというイメージになりますので、自分が贅沢をするにふさわしい経済状況なのかは購入前にしっかりと考える必要がありますね。
私はどうするつもりなのか
ここまで長々と賃貸と持ち家の特徴について述べてきましたが、結局お前はどうするんだって話ですよね。
結論・・・
築浅の地価が下がりにくそうな中古物件をフルローンで購入する!
です
まず、新築は買いません。(建てません)
理由は値段が高く、自分には身分不相応だと考えているからです。
新築には新築プレミアムと呼ばれる付加価値が乗っており、新築と言うだけで築1年の物件より2割ほど高く販売されるそうです。
逆に言えば新築で無くなれば新築プレミアムは消えるので、2割ほど安く購入することができます。
新築の定義は築1年以内と決められており、建売で1年以上入居者がいなかった場合は未入居という扱いになって新築プレミアムはなくなるそうなので、そういった物件であれば実質新築(誰も住んだことが無い状態)で住むことができます。
ただ、建売は駅の近くなどにはほぼ無く、ゴリゴリの住宅地になるので、土地の価格が安い分資産にはなりにくいです。(その分安く買えたりしますが)
次に築浅というのは私は築20年未満としています。
理由は家屋の耐久力などを考慮しているからです。
見てくれはリノベーションで新しくできても、基礎、配管などを交換していない築古リノベ物件などはいつガタが来るかわかりません。
フルリノベーションで基礎とか配管も取り換えたり補強されているのであればありかもしれませんが、それはもはや建て替えたのと同じなのでは?というくらい価格も高いです。
そのため、子供が巣立つであろう期間である20数年住めそうな中古住宅を探しています。
次に地価が下がりにくそうなところですが、私は不動産鑑定士でもないので、土地の評価はわかりません。
ただ、駅周辺の開発が進んでいるとか、利便性が高く流入してくる人が多い地域などは人口増加、商業施設の建設などによって地価が上がる(下がらない)確率が高いと個人的には考えているため、そこそこ便利な駅の近く(徒歩圏内)の築浅物件を予算2500~3000万円で購入しようと考えています。
築10数年であれば、減価償却で上物の価値もだいぶ落ちてきているでしょうから、支払うお金の大半が土地代に変わります。
何度も言うようですが、土地は資産になり得ますから、あくまでも私はお金を土地と言う資産(不動産)に変換していくという考えのもと、住宅購入を検討していきます。
最後にフルローンですが、私は頭金をあまり入れるつもりがありません。
現在世帯資産3000万円を超えていますが、それでも頭金は入れたくないです。
理由としては、私が積み立てている全世界株式(オルカン)の平均年利が4~7%であるのに対し、住宅ローン金利は0.7%とかだからです。
低金利で金が借りられるのなら、沢山借りて自分のお金はオルカンの積立に回した方が合理的ですよね。
仮に住宅ローン金利が2%とかに上がったとしてもオルカンの方が勝っています(過去のデータ上は)から、私はできるだけフルローンで住宅を購入したいです。
作戦としては、変動金利0.7%程度でフルローン2500~3000万円組んで、住宅ローン控除が使える13年間は月々分割で返済し、状況によりますが、13年後に残債を一括で返済しようかと考えています。
→書き終わった後に気が付きましたが、2024年から住宅ローン控除の制度が改悪され、中古の物件ではかなりの割合で適応外になると思われますので、住宅ローン控除のメリットは一気に無くなりました。
新築においても、条件を満たさないと適応とならないため、住宅ローン控除の制度自体が無くなる方向で進んでいるように思います。
利回りとか考えたら一括返済しない方がいいと思いますが、借金があるという心理的ストレス、変動金利の上昇リスクなどを考慮した場合、私はこの方法が最適だと考えました。
まあ一括返済する時にリスク資産(株、投資信託など)の評価額が大幅マイナスになっていたらちょっと考えますけどね(笑)
ちなみに、別記事で書きますが、私は2024年度をもって現職を退職し、田舎に移住する予定です。
そのため、東京の駅近物件などを探しているわけではないということはご理解ください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
私は素人なりにいろいろ考えて住宅購入を検討していますが、一度自分の考えていることを整理したいと思っており、この記事を利用して情報を整理させていただきました。
何度も言うようですが、この記事で書いたことは私の独断と偏見にまみれていますから、そのまま鵜呑みにはせず、必ずご自身でいろいろな情報を仕入れて、勉強し、よく吟味した上で納得の住居選択をしてください。
住居に関する勉強はFPの勉強をすると効率よく学べますので、興味のある方はぜひ取り組んでみてください!
住宅界隈は結構カオスで、不動産営業、住宅メーカー営業、土建屋、銀行などがどれだけ利益を上げられるかと切磋琢磨しています。
そんなところに理論武装なく丸腰で飛び込んだらカモ中のカモです。
しっかり勉強してから住宅購入を検討しましょう!
ではまた~