今回は健康を保つための食事法の一つとして「食事の最初にスープを飲むことのメリット」について解説していきます。後半ではおすすめのスープレシピもご紹介していますので是非ご覧ください。
目次
スープの定義
スープとは英語で「肉や野菜、魚介類などを煮込んだ水分の多い料理」とされており、日本で言うところの「汁物」がそれに当たります。
具が無くても、味が付いた汁物は全てスープに含まれますので、具無し味噌汁などもスープとして扱ってもよさそうですね。
スープカレーやポタージュなどややトリッキーなメニューもあるため、厳密に定義づけは難しいですが、カップ麺のスープ以外の世の中のスープはほぼ健康にいい影響を与えると考えます。(私調べ)
スープを飲むことのメリット
①食べ過ぎを抑えることができる
スープは体積が大きいですから、食事の最初に飲むことによって胃の容量を占拠し、そのあと入ってくる食事の量を抑えることができます。
具無しの場合、消化管を通過するスピードが速いので、少し間を空けると効果が薄れるかもしれませんが、野菜などの具を加えることでお腹を満たしてくれるため食べ過ぎを抑えることができます。
②血糖値の上昇を抑えることができる
食事の最初にスープを飲むことでお腹の中を満たしてくれるため、そのあと入ってくる食事(主に糖質)が小腸に到達するまでの時間を稼ぐことができます。
血糖値と言うのは、ブドウ糖(グルコース)が小腸のトランスポーターと呼ばれる輸送体を経由して吸収されることで腸管から血管内入り血液中のブドウ糖濃度が上昇することで上がります。
ブドウ糖を吸収するためには糖類が小腸に到達することが前提であるため、小腸に到達するまでの時間を稼ぐことで急激な血糖値の上昇を抑えることができ、糖尿病の発症リスクを低下させることができます。
また、急激な血糖値の上昇には糖尿病以外にも様々な健康上のデメリットがありますから、これらを回避できるのはありがたいメリットです。
血糖値上昇によるデメリットについては以下の記事をご覧ください!
③具材の水溶性の栄養成分を摂取できる
これは具材ありきのスープの話ですが、食べ物の多くには水溶性の栄養素と言うのが含まれており、「洗う」「水にさらす」「茹でる」などによって水分に溶け出た栄養素はそのまま捨てられてしまうため、水に溶けやすい栄養素を取りこぼしてしまうのです。
例えば水溶性ビタミンであるビタミンCやいわゆるミネラルであるカリウムなど水分への漏出が多く、茹で野菜などでは失われてしまいがちです。
ですが、スープとしてゆで汁ごと摂取できれば、溶け出た栄養素を余すことなく取り込むことができるため、食材から受ける健康効果をアップさせることができます。
④低コストでお腹を満たすことができる
これは①に少し関連しますが、スープでお腹を満たすことで総食事量が減少し、結果的に食事に掛かるコストが下がります。
また、ふかひれスープなど特殊なメニューを除き、一般的にスープは低コストで作ることができます。
適当な野菜、塩、砂糖、出汁、コンソメ、海藻など原価の安い食材を入れるだけで簡単に作ることができるため、低コストでお腹を満たしつつ、食べ過ぎを防止してくれるので一石二鳥ですね。
⑤水分を摂取できる
通常、人間は1日に1.5~2L程度の水分摂取が望ましいとされていますが、これを当たり前のようにこなせている人はなかなかいないと思います。
私も意識をしなければ仕事中など水分摂取が減り、総飲水量として1.5Lも飲めていない時があります。
ですが、スープを飲むことによって、スープボウル1杯で約250mlとすると3食のどこかでスープを飲むだけで少しでも多く水分を摂取することができます。
おすすめのスープ
①味噌汁
まず1つ目は王道の王道でもある味噌スープ(味噌汁)です。
味噌は発酵食品として有名ですが、その秘めたるパワーについて知っている人はあまり多くないかもしれません。
「みそは医者いらず」なんてことわざもあるくらい味噌はとてつもない健康効果を秘めています。
原料は大豆や米なんだからそれを食えばよくね?と思う方もいると思います。
ですが、それは大きな間違いです。
ご存知の通り味噌は発酵食品です。
発酵と言うのは、微生物の力を借りて食物から様々な健康成分を生み出すことであり、大豆や米をそのまま食べるのとはわけが違うのです。
味噌の主な健康成分は「タンパク質」、「糖質」、「脂質」でありますが、これに加えて、発酵パワーによってビタミンやアミノ酸が増加しており栄養価が向上しています。
特に、アミノ酸については元はタンパク質ですが、人間に必要な必須アミノ酸(体内で合成できない)を大豆タンパクから麹菌などが作ってくれるので、そのまま大豆を食べるよりも栄養価が高くなります。
以上が味噌汁を飲むメリットですが、レシピに関してはどこにでも転がっていますのでこの記事では触れません。
適当な味噌、水、顆粒だし、お好みの具材を入れれば完成です。
海藻類、キノコ類、豆腐などを具材にすることでさらに栄養面を強化できます。
ぜひ味噌汁を習慣にしてみましょう!
②ミネストローネ
ミネストローネとはイタリア語で「具だくさん・ごちゃまぜの汁物」と言われる家庭料理であり、その名の通りたくさんの野菜を入れた具だくさんのスープです。
上述してきたスープを飲むメリットに加えて、複数種類の野菜を摂取できる点が非常にグッドですね。
難しそうに見えますが、作り方は超簡単です。
材料は以下の通り
・適当な野菜類
トマト(必須)、キャベツ、ニンジン、ジャガイモ、タマネギ
・コンソメ、塩
・水
・オリーブオイル(仕上げに追加)
・お好みで調味料、マカロニなど入れる
ブラックペッパー、粉チーズなど
一般的なミネストローネはトマトベースであるため、トマト(フレッシュでも缶詰でもOK)は必須でありますが、ほかの具材はお好みのもの、その時に家にあるものを放り込んで柔らかくなるまで煮込めばOKです。
我が家ではとろけるチーズを追加することでうまみを追加しつつ、タンパク質摂取量も増やすことができます。
材料費は要れる具材にもよりますが、100円から150円程度で作れると思います。
③ワンタンスープ
ワンタンスープは手軽さと満足感を兼ね備えたスープです。
ただ、ワンタンは炭水化物(糖質)なので、入れすぎには注意し、卵やネギ、その他の野菜を加えることでヘルシーなスープとなります。
材料は以下の通り
・ワンタンの皮(適量) 余ったら冷凍
・鶏がらスープ顆粒(適量)
・水
・塩、砂糖、胡椒(適量) 味見をしながら調節
・具材(卵、ネギ、乾燥わかめ、小松菜、ほうれん草、油揚げ、人参など)
具材は何でもいいので余ってる野菜などを入れるだけでも美味しくいただけます。
スープの栄養を強化する超おすすめの健康食品
ここまでスープのメリットを述べてきましたが、そのスープに加えることでさらに栄養面を強化できる素晴らしい健康食品があります。それは・・・
イヌリンです!!
イヌリンとは食物繊維の一種で、腸内細菌で分解されることでフラクトオリゴ糖を産生する健康食品です。
イヌリンのメリットは以下の記事で熱く語っていますので是非ご覧ください!
イヌリンはほのかに甘いですが、スープに入れてもほぼ味に影響を与えないので、健康成分を追加することができる優れものです。
植物由来なので安全性も高く、お腹の調子を整える効果が期待できる栄養補助食品として販売されています。
おすすめはこちらです↓
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は食生活におけるスープのメリットについて解説してきました。
ただ、スープ=健康と考えて味の濃い(しょっぱい)スープを作ってがぶがぶ飲むのはやめてください。
味が薄くても美味しく作るコツとしては出汁や鶏ガラ、コンソメなどうまみ成分を上手く活用し、なるべく食塩の添加量を減らすことです。
スープを飲むことを習慣にして、健康的な食生活を心がけていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。